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マオユウ
01






そよそよと風が吹き抜け、毛足の長い絨毯のようなライムグリーンの草原を吹き抜け

傍らのショタ、もとい少年に寄り添いながら勇者は久々に心穏やかな気分に浸っていた。



少年は少年でとなりの甲冑を身にまとった人物に関心を持ちながら、話しかける


「にんげんのくせに、なんで魔王を助けたの?」

声変わりする前のハニーボイス、金に煌めく絹糸のような滑らかな髪をより分け、にょっきり生える牡牛のような紫紺の角に菫色の瞳


甲冑をきた年若い人物は一瞬、少年を見直して

それから、やっぱ魔王かあ…とのんびり呟いた。


「…疲れちゃったんだよねー…」


おもむろにガシャンと甲冑鳴らし草原に身を投げだして、答えにもならない答えを返したそいつに魔王な少年は戸惑った。



敵意も害意もなく、考えも掴めない上に助けられた。おまけに


「もういいよ、ところでなに持ってるの?」


と尋ねれば、

「あ、いけね、忘れてた」

と飛び起きて、そいつは横一線の細い甲冑の隙間から真摯な目で少年の目を覗き込んだのであった。





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