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に ょ ろ り
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そして忍び足で部屋を後にすると、裸足のまんま板張りの廊下をぺったらぺったら歩いて、お隣の部屋で薄い水色のメイド服擬きを引き出しの無い棚からひっつかんだ。

それは二の腕の辺りに腕輪のような簡素な刺繍の飾りが施され、着やすいようにU字の襟ぐりにみぞおちまで切り込みがしてあり紐とボタンみたいな物で止める。
ざっくり編まれたエプロンのような腰布がぐるりと腰まわりを一周し、さらに上から飾り紐で固定する。


尾っぽを追う犬のようにクルクル回りながら、布が寄ってないか確かめ、シワを伸ばして身繕いすると、そそくさと家を後にする。


そよぐ青嵐はすがすがしく、ざわめく青々とした木々の合間。
縫うような細い獣道をペタペタ歩く。

裸足で踏みつけるチクチクした地べたに難儀はするが、ひんやりした土や石つぶてや砂にも大分なれてきた。
彼らは土足云々以前に、靴を履かない。


男性も女性もワンピースで着られる服を好むし、基本的にアナコンダ状態を好む彼らには腰布は生活に必須アイテムのようで、私はあまり使わないが貸すこともあるだろうとなるべくエプロンもどきは身につける




そして7分もあるけば、職場であるマリモの浮いたショッキングピンクの温水湖にたどり着いたのであった。




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