に ょ ろ り
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木々の合間の踏み固められた草のない学校のグラウンドのような土の上
俵のように抱えられたまま揺られ、ザラザラと音を立て足が地を擦って進むのを体に感じながら
やがて 日の光が差し、林が開けた場所にたどり着いたらしく ポンポンと背をたたかれ、ニョロッとしたお兄さんが着いたぞと私に声をかけた
地べたにトンと降ろされ振り向くと
瞬く星のような模様が日の光を跳ね返し目にチカチカする、まるでサーカスのテントのような金銀に紫のそれが建っていた。
にょろっとしたイケメンなお兄さんはざりざりと寄ってくと手で布の切れはしを手繰り、薄暗い中へ入ってしまい
その背中を見送って、立ち止まったままどうしようか躊躇っていると中から暖簾のように切れはしをより分け
「なにしてんだ早く来いよ」
と手招きされたのだった。
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