Merryと言わせてよ
いつかの夜 ～少女～ ①
今日はクリスマス。
ナンでも、人間にとってありがたい存在である神の子が生まれた日だとかで、今日はそれを祝う日。
だけど、ボクはそんなのどうでもいい。
町の人だって、クリスマスの本当の意味を知っている人はいないと思う。
今日は家族や恋人と過ごすための日でしかない。
ボクには家族も恋人もいない。
だけど、お世話になっている人はいる。
今日はその人にクリスマスプレゼントを持っていこう。
ささやかだけど、ボクの手作りのケーキ。
味は保証済み。
だって、食べたお兄さんが平気だったんだもん。
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