Merryと言わせてよ
いつかの夜 〜司祭〜 @
この話の顛末を明かす前に。
この話には前振りがある。
それは数年前に遡る。
“なぜ、今日は温かいのだろう?”
司祭は物憂げに自問した。
すると、ある少女の笑顔が脳裏に浮かんだ。
“そうか、そなたがいるからか”
今日はクリスマス。
神の子がこの世に生まれた。その誕生を祝う日である。
だからこそ、人々はこの日を厳粛な気持ちで祝う。
だが、司祭は魔族である。
“魔族が人間の祝い事をやる道理など無い”
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