小さな恋のうた
調査報告
事情を軽く説明し、待つこと3日。
1年生が入学してきてテストも1日目が終わり、いつも通りマチと一緒に寮に帰る。
寮につくと管理人のおばさんから「封筒届いてるよ」とB5サイズで厚さ1〜2pの封筒を受け取った。
「…何それ?」
マチが不思議そうに封筒を見つめる。
「ん〜…紙?」
「紙〜?」
「うん…紙」
嘘はついていない。
部屋に戻り、すぐに封筒を開けたい衝動に駆られたけれど、夕ご飯食べてマチが風呂に入るまで待った。
風呂から聞こえるシャワーの音を確認し、封を切る。
中には2人分の個人情報をまとめた書類が約束通り入っていた。
1つはもちろん『グンちゃん』の情報で、もう1つはマチの情報…これはただ単に俺が知りたかったからだけど。
誕生日はもちろん何cで生まれたとか…そうゆうの。幼稚園ではどうだったかとか…すごく面白い!
………。
……それよりも、だね。
俺はもう1人の個人情報に手を伸ばす。
名前は…
「……ご…じゅう…かぜ?…?あ、あらし。…ごじゅうあらし…ぐんし…?」
…変な名前。
馴れ馴れしく「グンちゃん」って呼びたくなかったから、苗字で呼ぼうかと思ったけど…長いなぁ。
ゴジューアラシ…
ゴジュー…50…
50(fifty)…
…50(fifty)でいいや。数字で呼ぼう。
こんな奴、数字で充分だ!
そう決めて50の情報に目を通す…。
………。
………。
……意外とスラスラ読み通す事が出来る。それは文字の中にマチの名前がいっぱい入ってるから…。
本当に…二人は…
生まれた時から…
ず〜と…一緒なんだ…。
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!