小さな恋のうた
相川、南家へ@
1月4日
相川が僕の家にやってくる…本当は僕を迎えにきて、お雑煮食べて遊んで寮に戻るっていう話だったんだけど、母さんに「そーゆー訳だからヨロシクね」って言ったら「真知流のお友達が来るの!?」って興奮して…「すぐ帰らないで一日くらい泊まったらどうかしら?」と提案してきた。
母さんは僕が小学校で虐められ中学では大丈夫かと心配していたようで、相川の存在は母さんにとっても安心させるものとなった。
そんなわけで今日、
相川が家に泊まりに来る。
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◆相川Side◆
……へへっ。
今日はマチの家にお泊り♪考えてみたらいつもマチと同じ部屋で寝てるんだけど…でも、やっぱり違うよ!マチの家だもん!マチの過ごしてきた家が見れて、マチのパパ&ママが見れて…もしかすると小さい頃のマチの話が聞けるかもっ♪あと、マチのアルバムとか…マチを知る旅だっ!
や〜ば〜い〜っ
テンション上がるなぁ…
残念な事に顔には2割くらいしか表現されてない気がするけど…
…気にしない。
今日はマチと久しぶりに会えるわけだし。
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泊まりに行く事が決定してからもう待ち遠しくて…
俺は今、マチが住んでる町のバス停に立っている。バス停まで迎えに行くって言われたけど、その時間よりも早く来てしまった…
約束破った!って怒られるかな…?
到着してこの事に気付いたんだけど、もう手遅れだし…いっか。
とにかく自力でマチの家探そう…
「…すみません」
同い年位の男の子に声をかける。その子は犬の散歩中でマイペースに歩いてて、俺に気付くと愛想よく「何っすか?」と返事をした。
「…家、教えて…」
「家?」
口数の少なさに少し驚いてる風に思えた。
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