小さな恋のうた
相川の過去C
母はそれだけ言ってボーイスカウトの件は打ち明けず、父は息子が来る事を素直に喜んでくれた…
母はモデルからファッションデザイナーに変身して多忙なので日本には行かず、一人で日本に行くことになって…
父に会って…やたらキレイだと褒められて…
父の本妻とその息子二人(一つ二つ年上)と食事会して…
どーゆーわけか「エーリ、お前は私の子だ」って言い出して…頷いて…
で…日本国籍取得して…
エーリ・ブラッドベリーから
相川瑛利になって…
息子二人から嫌な目で見られて……
…多分…アレは…嫌がらせ?だよね…?
その時、一言
「何こいつ!?来た時、一回も笑わないでさ、母親と別居なのに悲しい表情しないし、こーやって犯してんのに怒りもしないし抵抗しないし…こっちがバカみてぇ!」
兄たちが何故かキレて…。いや、それよりも…
……笑ってない?
…怒ったり悲しんだりはしてないなぁって自覚はあったけど…ホントに?
そう思って風呂入る時に鏡を見た。久しぶりにじっくり自分の顔を見る…ん〜…今は別に面白いことないし…無表情でいいでしょ?
笑顔を作ってみる…
うわ…
俺はショックを受けた…
その作った笑顔が
嘘臭い…
あれ…?
.
何度作っても失敗する…
あ、あれ〜…?
どんな感じで笑ってたっけ…?
いつから…?
いつから俺の笑顔は消えたの…?
俺は焦った…
さすがにこの状況はヤバイんじゃないかって…
多分、
今までの生活のせい…
改めなくちゃ…
正直何故か
分かんないけど…
とてつもない恐怖と不安に襲われた…
今の状況を何とかしなくちゃ…!
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!