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小さな恋のうた
B
目が覚めるとベッドの上だった。

ここはどこ…?
保健室…?

真っ白なシーツに真っ白なカーテンで仕切られているから…きっと間違いない。


「起きたか?」
「っ!?」

カーテンから出てきた知らない男の人が急に僕に声を掛けてきたので体がビクっと反応した。

「驚かせたか。もう大丈夫だ…」

銀縁のメガネを掛けた顔がにっこりと微笑む。
色素の薄い茶色の髪はストレートで動けばサラサラ揺れる。

「保健室の…先生…?」
「あぁ。体を調べさせてもらうぞ」
「えっ」

先生は僕の少しはだけた制服のボタンを脱がし、聴診器で胸の突起に触れた。

「せっ先生…!?ゃ///」
「こら、暴れ…」
「右京っ!マチマチは風邪引いたわけじゃないんだから変なボディチェックはやめておくれ!!」

……ん??
この声は…

「なっちゃん先生!」
「マチマチ!!大丈夫だったかい!?」

そういってなっちゃん先生は僕に抱きついた。

「長束。お前もその生徒に馴れ馴れしいじゃねぇか。趣味かえたのか?」
「何を馬鹿なっ!僕は自分でいうのも何だけどね、究極のフケセンだと自負しているよっ!カレセンと言っても言いさ、好きにお呼びよ。だけれど僕は老けていたら誰でも良いって訳では…」
「あーうるせぇ!ショタコンじゃねぇなら俺に…」
「ダメダメっ!マチマチには相川くんという彼氏さんがいるのだから!右京もさっきの見ただろう!?」

……さっき??

「相川くんはマチマチにベタ惚れなのだから、もしマチマチに手を出したら…君の命の保証は無いよ?」
「中学生のガキに命を奪われ…」
「待ってください、先生っ!何の話ですか?」

すると先生2人はピタッと口論をやめて僕を見る。

相川の話から、どうして命の話に…??



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