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小さな恋のうた
B
◆マチルSide◆


相川が突然僕にキスをした。しかも唇に!その上キスの時間がすっごく長い!!




それに、それに…っ!!






アイツがこっちを見てるっていうのに…っ!!





アイツの家は電気がついていないけど、僕の部屋は電気がついているからはっきりと見えるはずだ。





絶対見られている…!!





どうしよう…!
男と男がキスなんかしてる所を見られてる…!!

アイツが気持ち悪そうな表示でこっちを見ているような気がしてその姿が脳裏に浮かぶ。



蔑んだ目で、僕を…!




明日、
学校で言われるのかな…。


「やっぱりマッチーは気持ち悪いホモだ」って…言うのかな?




アイツの学校のみんなも僕のことを…!!




いろいろな事を考えてしまって苦しくなる。
嫌がっているのに相川はやめてくれないし…!!




僕はせめてもの抵抗でカーテンを勢いよく閉めてアイツから見えないようにした。






◆相川Side◆


マチがカーテンを閉めた。
かと思うとマチは俺を肩とか頭をバシバシ叩くので仕方なくキスを中断した。

マチは床に崩れて呼吸を整えている。潤んだ瞳が可愛いすぎる。

俺もしゃがんで「マチ?」と様子を窺(ウカガ)った。

あんなにキスを嫌がられるとショックなんだけど。


「相川の…っバカ!発情期っ!」

………発情期って。
悪口??
っていうかマチのせいだから、マチの。

「人前で…するなんて、最低!」
「最低…?何で。してる人、いるよ。いっぱい」
「それは男女の場合でしょ!?男同士はダメ!!」

………納得できない。
マチは男同士とかそーゆーの、気にしすぎだと思う。

好きならいいじゃん。
キスくらい。







それとも…








50の前だから嫌だったのかな……?



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あきゅろす。
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