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小さな恋のうた
もう1つ、やるべき事
◆相川Side◆

まったく!!
これだから性欲剥(ム)き出しの奴は困るよね!!
しかもケビンは誰でもヤれたらいいって思ってるから注意しないと!
ま、日本とアメリカじゃマチとケビンが接触するなんてことあり得ないけどさ。

だとしても!!
マチに寄ってくる野郎は俺が追い払わないとね!!
でも…そんなことしてたらキリがないよ…。
マチ…
変装してくれないかなぁ?

……あっ!
その話はまた今度考えるとして!!

俺にはまだやらなきゃいけないことがあったんだ!


机の引き出しからB5サイズの書類を取り出す。
これはある人物≠フ個人情報。
父さんに頼んでマチや50の時みたいに情報を徹底的に集めてもらった。



【古川賢也】
通称・フルケン。
母子家庭の一人っ子。
B型で我が儘で…。
とにかく自己中。
思い通りにならないと暴力を振るい暴言を吐く。

唯一、50の言うことには従うみたい…。
……好きなのかな?
…どーでもいいけど。


とにかくこいつが
俺の大切なマチを苛めていた。体中にたくさん痣(アザ)つけて…。


許せないよね…。



俺のマチに



そんなこと
するなんてさ…。






◆マチルSide◆

「えっ、帰るの!?」
僕は食堂ですっとんきょう≠ネ声を出し、箸で摘まんでいたエビフライを落とした。

「ん…。明日…、帰る」

相川は握り方を教えたにも関わらず箸をうまく使えてなくて赤ちゃんみたいにジャンケンのグーの形で箸を持ち、白いご飯茶碗を片手に持って口に運んでいた。

そのため口の回りに白い米粒がついている。可愛い気もするけどもうすぐ中3なんだからしっかりしてもらわないと!

僕は相川の口についた米粒を放置する。
とってあげたい気持ちもあるけど周囲の人に見られて「あいつら怪しくない?」って思われるのを避けたかったからだ。

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