小さな恋のうた
ケビンとエーリ
◆ケビンSide◆
耳を疑った。
『エ…エーリ…?お前、今…何て言った…??』
『…だから、マチ…俺の全て』
すべて
聞き間違いでは無いようだ…。でも俺は奴の口からそんな言葉が出てくるなんて信じられなかった。
『エーリ、お前日本に長くいたせいで英語の使い方忘れたんじゃないか?間違ってるぜ』
『ん??……違う…?ん〜………そう?』
『っつーかマチ≠チて…誰?』
俺が質問するとエーリは一瞬静まった。
………?
何かマズイ事でも聞いたか…?と考えていると、
『………へへっ♪』
『!?』
わ…
笑った………!?
エーリが……!!?
そんなハズは無い。
エーリはいつも無表情で無気力で。
外見が美しくなければその辺のゴミと一緒。
唯一人間らしい′セ動といえばセックス中くらい。
喘(アエ)いで快楽に溺れて…、その時だけは他のどの人間よりも魅力的だった。
「マチ…はねぇ、可愛い〜の、すごくっ♪」
「…可愛い?」
「うんっ!それで…」
「じゃ俺にもヤらせ…」
「ダ、ダメっ!!」
「!?」
「マ…、マチ…っ、俺のっ!!俺の…だから、ダメっ!!」
…驚いた。
あのエーリが。
誰にも興味なんて持たずそして素っ気なく、唯一セックスの時しか人と繋がりのないエーリが。
誰かに執着するなんて!
いや…
興味を持つなんてあり得無さすぎる!!
「絶対ダメ!マチ…には指、一本…触れる…ダメっ!」
「エー…」
「許さないよっ!マチ…何かしたら……っ!!」
エーリは「そんな事したら…」と付け加えた。
「地獄、落として…チンコ、ぶっ潰してやる…っ!!」
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