小さな恋のうた
相川とアメリカの友達
◆相川Side◆
春休み。
俺はやらなきゃいけないことが色々ある。
まずは…。
俺はケータイに番号を打って相手が出るのを待った。
マチは今日も図書館で勉強中…。長束とイチャイチャしてたらどうしよう?
長束早く逮捕されないかな〜。マチに近づきすぎた罰で。
色々考えてたら「Hello?」とケータイから声がした。
『………、ケビン?』
『っ!!その声…っ、エーリだろ!?』
『うん…』
ケビンは柄にもなく黄色い声で喜んでいた。
アニキ性分で同じ黒い肌のおばあちゃん想いなフィリップや感情豊かで甘えん坊なクリストファーなら分かるけど、冷徹で鬼畜って感じのケビンがそんな声を出すと気持ち悪い。
『お前から電話って…めずらしいな!どうした?俺たちが送ったDVD見て体が疼くのか?戻ってこいよエーリ。そしたらまた…』
『………もう、やめた』
『……は?』
『だから……もう、DVD…送るの、やめて』
『やめた…って、……何を?』
『…乱交。そーゆーの、もう…しない』
『しない…って…お前が?セックス好きなくせに』
『…好きだよ…それは。でも……もう、ケビン達と…する、つもり…ないから…だから…DVD、送る…やめて』
『…どーゆーつもりだよ?何かあったのか?』
『………マチが……セックス………怖い、って』
ケビンは『は?マチ…?』と聞き返す。
『あんなDVD…見た、せいで……マチ、セックス…嫌がってて………大変。…誤解、解けない……』
『誰だよマチって?日本のセフレ?』
『セフレ、違うっ』
『じゃぁ何?』
何って…
マチは俺にとって
大好きな人で
最愛の人で
大切な人で
かけがえのない人で…
守ってあげたくて
抱き締めたくて
愛されたくて
ずっとそばに
居てほしくて…
それからそれから…
『…マチ、は俺の…全てだよ』
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