小さな恋のうた
相川と副ぶぅ
◆相川Side◆
だ〜る〜い〜っっ!!
炎天下の山道走らせるなんて…ぶちょー(部長)馬鹿なんじゃないのーっ!?
柔道部の今日の練習内容は校外ランニング。
学校の外を出て麓まで走って折り返し、戻ってくる…これがめんどくさい!!
バスあるのに走るとか…
ありえな〜い…
マゾじゃないんだから…!!こんなに体イジメるなんて…理解出来ないし。
あ〜ん、マチ〜っ!
本当にこんなので好きになってくれる〜??
そのためなら俺、頑張るけどさ〜?
なんとか学校に戻って水道で洗顔していたら、副ぶぅが「眼鏡外すと別人だね、相川」と話し掛けてきた。
「コンタクトにしたら?部活もその方がいいと思うし…それにモテると思うよ。せっかくキレイな顔してるのに…勿体ない」
「…それ、…よく、言われた」
「え?」
「……キレイ、とか…カワイー…とか…そーゆーの。俺、そーゆーの…卒業、したくて…」
「卒業…って、カッコイイ系になりたいってこと?」
…ん?
「ん〜…、じゃ〜…そんな感じ、で…」
卒業ってのは今までの俺の過去。
キレイって言われて
セックス、
カワイイ言われて
セックス、
良い子だねって言われて
セックス…。
その逆パターンで悪い子とか淫乱とか責められもしたけど…大抵は褒められた。
もう、
そーゆーの『ウザイ』。
そりゃ〜前は…アメリカにいた頃はそーゆーのが当たり前で、そーゆーので友達もできた。
別に困るわけじゃないし、1人よりマシだし。
でも…日本にきて、
義理の兄たちに言われ気付いた。
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