戦国乱世へレッツゴー!!
T
ただいまの時刻、午前八時――。
「ぎゃぁぁぁぁぁ、寝坊したぁぁぁ!!!!」
「水蓮、うるさいぞ。まだ八時じゃないか。」
「馬鹿っ!もう八時だよ!?お兄ちゃんは、出勤時間九時だからいいけど、私は七時に出なきゃ間に合わないんだって!!」
お兄ちゃんは、今年23歳になる。
あと、この辺で一番大きい星原病院の、医者をやってる。
両親は、去年事故で死んだ。
でも、お兄ちゃんは優しいし大して寂しくない。
「いってきまーすっ!!」
そう言って、私は朝ごはんを食べずに靴を履いて外に出た。
「よっ!水蓮、おはよー」
走っている途中、急に後ろから声を掛けられた。
「へっ!?わぁ!?玲央っ!あんた馬鹿?もう八時過ぎてるよ!!」
こいつは、石橋玲央。あたしの幼馴染。
あと、よく一緒に遅刻する馬鹿。
「マジか!?俺が時計見たときはまだ六時半だったぞ!?」
そして、軽く天然。
「あんた、それは電池取り替えてないだけじゃないの?」
「はっ!そういう事か!だから昨日から動いてなかったのか!!」
馬鹿だ・・・。
「ねぇ、そんな事より、後ろ乗っけて。」
そう言って、あたしは玲央の乗っている自転車の後ろを軽く叩く。
「ん?あぁ良いよ。ほら乗れ。」
玲央が自転車を止めてくれる。
「ありがと」
あたしは玲央の自転車の後ろに飛び乗る。
「よっし、じゃぁ行くぞ〜!!
ちゃんと掴まってろよな。」
「うん!!」
あたしは、玲央のお腹らへんに手を廻してしがみつく。
「うぉりゃぁぁ〜!!」
玲央が猛スピードで、自転車を漕ぐ。
「きゃぁぁー!!」
風が気持ちいい。
〜約十五分後〜
「ふ〜着いた〜」
そう言って、玲央が自転車を降りる。
「って、もう八時半じゃん!!駄目だ〜遅刻確定〜」
あたしが、ダランとなる。
「このまま授業サボるか?」
「あっはは、良いね。」
二人で、自転車ごやで笑い合ってた。
ゴンッ!!
頭を誰かに殴られる。
「良いわけないだろ!!この馬鹿共が!!廊下に立っとれ!!」
「「げっ!!青鬼!!」」
二人揃えて、声を上げ、振り向いた先には、やはり青田五郎先生、通称青鬼が居た。
こう言うのが、毎日続くと思ってた。
それなのに・・・。
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