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めいん
なぁんにもしらない
※注意です※
これ市→家←三
って感じです。
それでも良い方はどうぞ。










猿の刻、物見楼にて。


こんばんわ。
ひかりいろさん。
市、寂しくなったからここまで来たの。
怪我?怪我なんてしてないわ。


心配しないで。
みんなが手伝ってくれたから、ほらほら簡単だったわ。
ここは随分高いのね。遠くの灯りまであんなに綺麗に見えるわ。
あ……あっちで一つ点いた。あ、こっちで二つ消えた。ひかりいろさんはどうしてここに居るの?
そう……そう……そう。
ここ市も好き。だって、大好きな唄がこんなにも聞こえるから。
うん……ありがとう。素敵な唄。考え事してたの?市難しいの嫌い。だって……様がお前は考えなくてもいいって。でも、平気。今はひかりいろさんが居るから、悲しくないのよ。ん?どうして悲しいのかしら。悲しい事なんて、一つもないはずなのに。
だのに………………大好き。
ひかりいろさんはとってもあったかい。だけど、淋しいの。あのお月様を見てる時はいつも苦しそう。どうしてなんだろ?市も悲しくなってしまうわ。ひかりいろさん、笑っていて。


……今誰か笑ったでしょ。この耳に聴こえたもの間違いないわ。ほら、あの子だわ。こっちまでいらっしゃい。市と遊びましょ。
………………
だから、頑張ったわ。頑張ったの。ひかりいろさんに笑っていて欲しくて。
一生懸命、考えてみたの。そしたらね、あのやみいろさんがいけないんだって思ったの。
市も…………やみいろさん嫌い。だってひかりいろさんが嫌いなんだもの。…………何故?何で、悲しそうなの?市がいいこいいこしてあげる。だから、そんな顔しないで。ね?


キレイ…………お月様。
きらきら鏡みたい。
うん。そうよ。
市のお友達と一緒よ!ずっと、仲良くしててねって言っておいたわ。やみいろさんはね、ひかりいろさんばかり呼んでた。
あんまりひかりいろさんばかり呼ぶから少し羨ましかった……。
これはその時に飛んだのかしら?それとも、あの時?…………それとも?紅い色、綺麗。


隣の蝶々も綺麗だったから指に止まらせようとしたら、直ぐ握り潰してしまったわ。
ああ、つまらない。つまらない。つまらない。つまらない。つまらない。つまらない。つまらない。

夢を見たの。……様と手を繋いで花を摘んで帰るの。けれど、夢だもの。ひかりいろさんとなら花を摘めるわ。なんの花がいいかな。あ、そこで咲いてた……なんてどうかしら?…………寂しいの?
泣いてる?平気よ。直に悲しいなんてなくなるわ。だってやみいろさんがなくなったんだもの。市が拭ってあげる。抱き締めてあげるから。明日、お花摘みに行きましょう。ひかりいろさんの手温かくて市大好きよ。だから、約束。市を置いてかないでね。ずっと、一緒に居るから…………。


あ…………………………また一つ灯りが消えた。





口語体が難しい……市はしゃべり方が難しいなぁ。

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