嵐 さっきから急いで食ってる春 どうしたんだコイツ すると食い終わったらしい春が席を立った 「行くか」 「ああ」 さりげなく手を繋ごうとしてきた 勿論こんな人の多い所でそんなのを許すはずもなく避ける それが不満だったのか眉間に皺が寄ってる なんか、面白いな 手を繋ぐのを諦めたのか春はすぐ前を向いて歩き出した 1階に降りたその時、いきなり食堂が騒がしくなった あれは入り口辺りだ 俺はそれにまたしても頭痛が酷くなるのを感じた アイツらが来たんだろう 「チッ」 春も誰が来たのか分かったらしく 先程とは比べ物にならないくらいに顔を歪めている 流石風紀委員長といったところか 周りの生徒が可哀想なくらい怯えている 「湊」 「分かってる。さっさと出るぞ」 俺の言おうとした事が分かったらしい春は 一刻も早くこの場から立ち去る為に早足で入り口に向かった [*←][→#] [戻る] |