可愛いひと 目的の場所に着くと春は扉を開け中に入って素早く鍵を閉めた 口を開こうとしたがそれは春の唇によって阻まれた 「春っ・・・んっ」 酸素を求めて口を開けばぬるりと春の舌が入ってくる 歯列をなぞられ上顎を滑る 口内で動き回る舌に頭が痺れる けれど俺だって経験は少なくない 負けじと舌を絡める どんどん激しくなっていく行為 目を閉じる事なく見つめあい互いの唇を貪る どれくらいの時間が経ったか分からない 俺はかなりキているのに春はまだまだ余裕といったような表情だ 苦しさに眉を寄せると春は俺の舌を軽く吸って チュッとリップ音をたててからゆっくりと唇を離した 「んんっ・・っはぁ、いきなりすんなよ・・」 俺が軽く睨めば春は今ので何故そう思ったのか 「可愛い」 とか抜かしやがった 俺が可愛い・・? そんなこと初めて言われたぞ目大丈夫か そう言ってやるといつもの意地の悪い笑みとは違う 優しいを笑顔を浮かべて無言で見つめてきた なんだ、調子狂う・・・ [*←][→#] [戻る] |