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真っ先に夏葉の元へ向かった魁に続き朔夜も騒ぎの中心へと向かう

夏葉達が座るテーブルを囲むようにしていた生徒達は
近づいてくる生徒会メンバーに気づくとキャーキャー言いながら道を作る

まるでモーゼの十戒だ

やがて人だかりは左右に分かれ
自然と夏葉達の座るテーブルへの道ができた

眉間に皺を寄せた樹が生徒会を軽く睨み、隣で見琴が苦笑いをしている
生徒会に背を向けている夏葉はパフェに夢中だ

「おい、」

背後から声が聞こえ反射的に振り返る
すると朔夜と目が合った夏葉は一間置いてから

「、、俺?」

知り合いでない、ましてや見た事もない(学校を休んでいたので当たり前だが)朔夜にいきなり声をかけられ
しかも自分を見て硬直している朔夜とその他の役員達を不思議に思い首をかしげる

固まったまま何も話さない朔夜達に益々疑問が募る
人違いかな?等と思ったがとりあえず

「あの、どなたですか?」




その声にハッとしたように朔夜が肩を揺らした

「お前、俺様を知らねえのか」

生徒会長である自分を知らない人間などこの学園には存在しないと思っていた
だが目の前に居る凄まじい美少年は自分に誰だ、と聞いてきた
そんな彼に興味を引かれないはずもなく

「生徒会長の柊朔夜だ」

ニヤリと笑った

「おま「初めまして。僕は涼代彩芽、一応副会長なんだ。
君、夏葉ちゃんだよね?」、、おい」

朔夜の声を遮ってニコニコと笑顔を浮かべた彩芽が聞いた

横では朔夜が彩芽を睨んでいる

「?はい、そうですけど」

「じゃあ”藤の君”が現れた!っていう噂はほんとだったんだ〜!」

新たな登場人物の方を向けばニコッと笑顔を浮かべながら魁が自己紹介をする

「俺は会計の秋風魁。魁でいーよ〜。よろしくねん★」

「書記の海雲要だ 食事中にすまない」

律儀に謝罪をする要

「いいえ大丈夫ですよ」

笑顔でそう言えば要も嬉しそうに笑った



「要様が笑っていらっしゃる!」
「はうあっ!なんて素敵なの・・・」
「カメラにおさめなければ!」



周りから興奮した声が聞こえる

最後のは要の親衛隊だろう
滅多に感情を出さない要が笑った事でまた食堂が騒がしくなった






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あきゅろす。
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