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食堂の扉の前についた夏葉はさっそくドアノブに手をかける

「夏葉、耳塞いでおいた方がいいよ?」

「?わかった」

なぜそんなことを言われたのか分からないが素直に両手で耳を塞ぐ

「ドアは俺が開ける」

そういって樹が夏葉の前にたちドアを開け、それに弥琴も続く

「「「キャーーーー!!!」」」

「樹様かっこいー!」
「弥琴ちゃん抱かせてー!」


ドアを開けた樹と弥琴を見た生徒達から叫び声ともいえる歓声が上がった

「な、なに!?何事!?」

割れるような叫び声に夏葉は何事かと食堂に足を踏み入れる



すると先程までの歓声が一気に静まり
食堂内に居た生徒達は硬直し食い入るように夏葉に視線を向けた

それもそのはず、二人の後に続いて入って来たのは
今まで見た事もない美少年だったからだ


「「「ウオオオオオオオ」」」
「「「キャーーーーー!!!」」」


少しの間を置いて先程よりも更に大きな歓声が食堂中に響いた
夏葉は内心ビクビクしながら二人の元にかけよる

「ねえ、なにこれ?」

「食べながら話すよ。とりあえず座ろう?」

「だな」

席に着くまで三人(主に夏葉)を凝視する視線は絶えなかった


「ちょっとあの美少年誰!?」
「あんなお方今までお見かけした事ない・・」
「え、もしかして・・”藤の君”・・・?」
「うそ!?あの噂本当だったの!?」
「あの、”藤の君”が学園に現れたっていう・・」
「まさか本当に見れるなんて幸せ!」
「実在したんだ・・・・」


それに加えて口々に生徒達が思い思いの言葉発した
しかし本人には彼らが何を言っているかはっきりとは聞こえなかった


(う〜ん・・やっぱり1ヶ月学校来てなかったから目立ってるのかなぁ)

ここに来るまでと同じような視線に
夏葉は軽くため息をはき席に座る

「夏葉大丈夫?」

弥琴がため息をついた夏葉を心配し聞いてきた

「うん、ちょっとびっくりしたけど大丈夫」

にこっと笑顔を見せれば安心したように弥琴も微笑んだ
同時に誰かが倒れる音が聞こえた気がしたが・・・






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あきゅろす。
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