2
ありえねえ
もじゃもじゃの黒い頭に牛乳瓶の底を切り取ったような分厚い眼鏡
今時こんなバレバレの変装をする奴が居たのか
そんな事を考えていると
「あ、お前!めちゃくちゃかっこいいな!名前なんていうんだ!?
俺は沢田太陽って言うんだ!太陽って呼べよな!!」
転入生と目が合い俺に向かって叫ぶ
「うるせえ静かにしろ。俺に気易く話しかけるな」
只でさえ五月蝿い周りにイライラしてたのに
この転入生のせいで更に機嫌が悪くなった俺の声は
自分でも少し驚くぐらいに低い声が出た
「なっ何でそんなこと言うんだよ!」
何でだと?
ギャーギャーと騒ぐ転入生
俺の一番嫌いな人種だ
黙る俺を見て何を勘違いしたのか訳の分からない事を叫ぶ
「そうか!お前寂しいんだろ?
俺が友達になってやるからもう寂しくないぞ!」
は?何言ってんだこいつ
どんな思考回路してんだよ
転入生の言葉を聞いて周りが罵声を浴びせる
多分俺の親衛隊の奴らだ
「友達だと?はっふざけんな。俺はてめえみたいな奴が一番嫌いなんだよ」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!