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平凡な俺の生き方
お前が瀬川か!!

あまりの事に、俺は呆然とした。

ヤツは噛んだ箇所を、舌でチロチロと舐める。

我に返った俺は、思い切りヤツを突き放していた。

ゴンっと嫌な音がする。ベンチに頭を打ちつけてしまったようだ。

だがその衝撃で、ヤツはようやく目覚めた。


「痛…っ」

上体を起こし後頭部をさすりながら、その男は呟く。

怪我とかしてないだろうか。元凶はこの男だったとしても、少々やり過ぎたかと俺は不安になる。

「あのー。頭、大丈夫ですか」

俺はおずおずと尋ねる。その途端、ヤツが俺に詰め寄る。どうやらここにきて、俺の存在を認識したようだ。色素の薄い茶色の目で、俺をじーっと見つめてくる。


「何スか…」

すると今まで訝しげだった表情は、一気に晴れやかなものになっていた。

「お前が瀬川か!!」
「は!?」

初対面から名指しされた。何者だこいつ。

「隼人から聞いてるぞ。風紀のサボリ魔・瀬川って、お前の事だろ!!」

どうやら委員長経由だったそうです。

このままここにいると告げ口されそうな気がして、俺はこの男から離れようとした。



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あきゅろす。
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