平凡な俺の生き方
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それを見て、てっちゃんは目を丸くした。
「うっわー。カズまだガラケー?逆にすげーな」
そう、俺は未だにガラケーユーザー。そんなに使わないし何も困る事はないのだが、やっぱり恥ずかしい。
「そーだよ文句あっか!連絡取れりゃ何でも良いだろ!」
まぁそうだよねと言って、てっちゃんはスマホを近づけた。
「じゃ、アドとケー番送るわ。赤外線は出来る?」
「そんくらい出来るわ!」
俺もてっちゃんのスマホに自分のガラケーを近づけ、互いにアドレスを交換する。誰かと連絡先を交換するのは、久しぶりだった。
「サンキュ。これからよろしくな!」
「ああ。またな、てっちゃん」
「あ、カズもう1つ」
俺が今度こそ踵を返そうとしたら、またてっちゃんに呼び止められた。
「今度は何だよ」
「目薬あるなら使いな。赤いよ。」
言われてみれば、少し痒くなってきた。
「お前が言うから、痒くなったじゃねーか!」
ごめんごめんと、てっちゃんはケラケラ笑う。
「だって今のカズ、超〜色気あるよ。鏡で見てみたら?」
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