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チュンチュン


「ん…っ…」


鳥の囀りで目を覚ました。
いつの間にか寝てしまったようだ。
重い瞼を開けばほのかな日の光が差し込んでくる。

ざわざわと木が揺れる音が響く。

風に流され揺れた草が肌に当たる。ちょっとくすぐったいような、複雑な感覚…



は…?

草…?



ばっと一瞬で跳び起きると、そこに広がっていたのは緑一色の綺麗な草原だった。草原は広く続いており、その奥には山々が連なっている。
その草原にぽつんと立っている一本の大木。
その大木の作る木陰に俺は寝そべっていた。

おかしい…
いつの間にか寝てしまってはいたものの、それまでずっと俺は自分の部屋にいたはず…

だとしたら…ここは何処だ…?

辺りを見回し、真後ろを見たところで、何かを見つけた。


「…城…?」


それは白い外壁に青い尖った屋根がついた、まるで童話に出てくるような建物だった。

ここは何処なんだ…?
俺は一体どうしてこんな所にいるんだ?

分からない事だらけだったが、ここにいても何も始まらないということだけは勘で分かっていた。

何事も行動に移さない事には進まない。

行くか…









草原を抜けた所に町があった。
この町の外れに、あの城はあるようだ。

すれ違う人はみんな特徴的な格好に身を包んでいて、中には騎士みたいな人や、鎧を身につけた人、剣や盾を持った人など、様々だった。

まるでRPGの登場人物のような…


俺…間違ってコスプレ会場にでも紛れ込んでしまったのだろうか…?

とにかく、異様な光景だった…



気付けば、城の門の前まで来ていた。
門の前には甲冑を被った男が2人、雑談をしながら立っていた。恐らく見張りか何かだろう。

一体どんな人が住んでいるんだろう…






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あきゅろす。
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