― あやり ― 3 あぁ、ちょっとすっきり。 あ、突然叫んでごめんね。 改めまして、おれは結城あやりといいます。 ピチっピチの16歳でこの春、高校2年生になったよ! おれが通っている高校は名前を霞ヶ原高校って言って、超がつくおぼっちゃま学校。 ちなみに全寮制の男子高校なんだぁ。 おれは一般庶民の出でぇ、普通ならこんなところに通えるはずはないの。 てか、普通ならこんな高校を選ばない? でもね、この霞ヶ原高校は有名進学校でもあるから、この高校を履歴書に記入すれば、それだけでよい就職先が探せるって中学のときの先生に言われたんだぁ。 今となっては、ただ単に進学先のアピールのためだってわかるんだけどぉ。 ひどいよねぇ。 あ、一般庶民のおれがなんでこの高校に通えるかだって? そ、れ、は、おれ特待生だからだよっ! おれ、偉いでしょ!? ほめて、ほめて!! え、バカそうだって? ……よく言われる。 でもぉ、おれのしゃべり方はこんな感じだから、読者様にはなれてもらうしかないというか… え?しゃべり方の問題じゃないって? うぅん…成績がいいからって、頭がいいとは限らないってやつ? あ、もう認めちゃう! おれホントはバカです! [*前へ][次へ#] [戻る] |