― あやり ―
10
俺の名前は結城あやり☆
って、三度目の自己紹介をしているわけじゃないおぉ!
一応、自分自身の名前の確認?
だ、だってさぁ…
目が覚めたら全く知らない場所にいたんだもん。
くすん。
おれ、どこかの森?にいるんだぉ。
おれのまわりは見たことない大きな葉っぱの木ばかりなの。
おまけに…
おまけに…
おれの手…見て!
毛むくじゃらな手足に
ピンクの肉球がついているんだぉ。
わぁ、かわいい☆
ってそんなこと言っている場合じゃないんだよぉ。
本当におれのからだは白銀の毛で覆われて、おれの手に肉球がついているの。
まわりに鏡がないからはっきりとはわからないけど、たぶん、猫?になっているっぽい。
おれ、動物大大大好きだし、いつも寝ている猫に幸せそうだなって憧れていたけど、まさか本当に猫になるなんて…
嬉しいけれど、この状況では嬉しくないというか…
ここはどこ、わたしはだれってなるのも無理はないでしょ?
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