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そうして行き着いたのが海。
「なんで?」

「なんでって…」
「ラブホじゃないの?」

潮風が私の髪を掻き乱す。

いつもならとっとと
ヤってお金持って帰ってるのに

「まぁ特に理由はないんだけどさ
ただなんとなーく海に来たかったけど
一緒に行く人がいなくて…」

値段尋ねといて
そりゃないわ…

いつも体目当てのおじさん達の
相手ばっかりしてたせいかな
変な人だと思った。

「変な人、おにーさん名前は?」

「ソエジマです。」

ソエジマさんはそれ以上
自分のことを語ってくれなかった。

私には
やたらめったら質問してくる癖に…

「アヤナちゃん、
どっか行きたい場所ある?
ドライブしますか」

「いい、しなくていい」

この男は本当に何者だろうか。

善人かそれとも悪人か

海辺の夕日で
ソエジマさんの顔が照らされる。

光と影

悪そうな人じゃない
だけど信じて良いのだろうか。

「エッチがしたいの」

それはちょっとした好奇心
この男がどういう反応を示すか

テストを試みた。

「良いよ」
「…は?」

「だから、しても良いよ」

聞き間違いじゃなかった。



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あきゅろす。
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