[携帯モード] [URL送信]

カップリング小説
スターダスト保育園≫お花見
床に写真がばら撒かれそれを円状に囲う6人の子供たち
写真はカーズ園長が撮りに行ったとワムウ先生は自慢していた

「満開の桜がすごいと話題の場所にカーズ園長は子供たちに光景を見せたいがため足を運んだ」と説明すると「そこにつれてってくれたらいいのにー」とジョセフが呟く
「人が多くてはぐれる危険があるから連れていけないんだよ」とシーザーが納得させる

ジョナサンは綺麗に写った桜とカーズ園長が写っている写真を手に取りそのまま開かれし口の中に突っ込む

「ジョナサンくんそれ食べたらだめだァァ」

ワムウ先生はジョナサンの涎でべっとりの写真を半分救出した

「う、まじゅ…」

破れた半分をもぐもぐさせジョナサンは涙目になる


「ぺっしなさい!ぺっ!」

リサリサの口調を真似るお年頃というのもあるがリサリサがジョセフに対して使う言葉を、いざという時にジョセフは応用する。ジョナサンはぺっと吐き出した。唾液に包まれた紙はまるで梅干しみたいだとディオは苦笑いし「汚らしいからはやく捨てろ」と言う
「ごめんね」とジョナサンは園児専用ゴミ箱に捨てる



花京院が非難された写真を手に取る
「ピンクだ」

「きれいだな」

「おいしいのかい?」

「オマエは食うことしか頭の中にないのか」

「花だし不味いんじゃないかな」

「不味いというほど不味くはない」
ディオの証言に花京院は凍り付いた

「食ったのか…」

承太郎がボソッと呟く瞬間花京院は我に返る

「承太郎シっ!」
花京院は空気の読めない承太郎に人差し指で黙れという合図をした
良かれと思ってした行動は逆にディオを不機嫌にさせる

「お花たべるなんてディオおなかすいてたんだね」

ジョナサンが更に追い打ちをした

「写真を食べていた口はどの口だ」

ゴゴゴゴと後ろに文字が浮かぶオーラを発しディオはジョナサンに近付く

他の園児と先生は息をのみ見守る

ディオはジョナサンのほっぺをむにゅうと掴む
「いだいひゃら」とジョナサンは涙目になり自由な両手で会いたかったよーと抱き着かれた女子高生が付き合ってる人を吹っ飛ばす如くジョナサンはディオを20m吹っ飛ばす
吹っ飛ばされる先はガラスがあった
このままの勢いだとガラスが割れ首が挟まりガラスの破片の先端が皮膚にくい込み出血多量となってしまう

危険だと思いワムウ先生が見えない速さでディオが吹っ飛ばされ到着するガラス前に待機する

ドンッとディオをワムウ先生は受け止めた

「ぐはっ…」

ワムウ先生の服とその上のエプロンでコーティングされている鍛えられた筋肉で受け止められたが、ディオにとってはバナナの皮で滑って一瞬宙に浮きコンクリートに頭ぶつける痛さに等しかったのであった

「ディオくん大丈夫かい!?しっかりするんだ!」

吹っ飛ばされた光景を見て「ざまあ」と笑っていたあの頃とは違いジョナサンの驚異的な爆発力を体験済みな承太郎とジョセフはディオに合掌する。花京院とシーザーもノリで合掌した


「ご、ごめんでぃおぉ」

粒が滴り服が濡れる。如雨露で水をかけられる気分であった
天井を仰ぎ見て命に別状がない安堵か呆れたのかは本人も解らないがため息をつく



「……許さん」


















「もう一週間だね」

「なにがだ?」

「承太郎気付いてないの?そこまでドンカンだとは、恐れいったよ」

「ドンカン?」
その日の夜承太郎はドンカンの意味をホリィに聞き一分間唖然とするのである

「ディオがあからさまにジョナサンを避けていることだろ?」

シーザーの発言に花京院は頷いた


最初は「ディオ」と呼び続けたが全部無視する姿勢を貫くディオに「もうしらない!ゼッコウだ!」とジョナサンが三日前に宣言をした。その宣言もディオは無視


「ジョセフいっしょに絵かこうよ」と言うといつもなら「反吐がでるわ」とジョナサンの持つ用紙に唾を吐きヒットさせるはずなのに
「何もしてこないから怖い」とジョセフもディオの異様な空気に警戒する


承太郎も朝の車でお迎えの時ジョナサンの隣空いてるのにわざわざおれの隣に座ってきやがったと(毎日警戒してるが更に)警戒態勢だ


シーザーや花京院はこの空気に耐えられないから早く仲直りしてほしいと考えるも周りがどうこう言おうと仲直りは本人同士
しかし、このままの状態も嫌なので意思を聞こうと案がでて早速実行


ジョセフ&シーザー組がディオに追及する

「仲直りする気はないのか?」
ディオは「貴様らには関係ない」と言ってどっか行ってしまった
「なんだアイツ」とぷりぷりするジョセフをシーザーはなだめる




一方、花京院&承太郎組

「それで、ジョナサンはどうしたいの?」

「ぼくは……ディオとなかなおり…したい…!」

その言葉が聞きたかったと花京院は微笑む
ジョナサンはディオと違って素直でよかったが肝心のディオをおびき出すのが重要






「ジョセフくん、君にしかできないことがあるんだけど」

花京院がジョセフに内容を伝えると傍にいたシーザーが反発した

「それって、おれにしかできないことなのか…?」
「ジョセフっ!」

「そうだよ。君じゃなきゃ成功しないことさ」

眼を閉じてから決意をした示すように眼をゆっくりと開く
「…わかった」

「ありがとう」

ジョセフはすぐ言われた通り行動を実行した

「もしアイツになにかあったら――」

シーザーはジョセフが出て行ったドアを睨む

「少しは彼のことを信じなよ」









この時間帯カーズならここにいるとジョセフは知っていた

「カーズ!」

カーズ園長は振り返りジョセフと目線を合わせるためしゃがむ

「カーズ園長先生と呼びなさいジョセフくん」

「おねがいが!ある!」

ジョセフはカーズの耳に口を近付けひそひそ話をする
花京院に言われたことをそのまま伝えた











次の日

「お花見しましょう」

「やったー!」

「よくやったジョセフくん」

「なんでじじいなんだよ」

「成功率が高いのは彼だからだよ。…あとは」




桜の花びらが舞い散る
「……ここって、公園じゃん。遠いところきたいしてたのによー」

「我がまま言わない。ね、シーザーくん」

「…………」
何も返事がないシーザーを気にし「シーザー?」と顔を近付ける

「よくやったなジョセフ」
どことなく不安な顔をさせてジョセフの頭をなでる


「そろそろやるぞ」
承太郎が終わらせるぞとイラついている

「イチャついてないでさっさとやるよ」

ポンとシーザーの背中を叩くが表情はいつもと違う笑い
各々の不安の種が芽生え始める




誘導作戦(『阿保らしい作戦』と後にディオ命名)
その1、ディオを適当に呼び出す
その2、ジョナサン突撃
その3、ジョナサンとディオを二人きりにする


「まって!」

自分に背中を向けるディオにジョナサンは咄嗟に服を掴む
本気を出したらビリッと破けそうだ

「ぼくは、ディオといっしょに……お花見!したい!」

沈黙

ディオは決して振り向こうとはしなかった
今振り向いたら熱い顔を見られるからだ

「きれいだな」

風が吹きぱっと上を見上げる

「そうだね」

木々も舞ってく花びらも踊っているみたいに揺れる
心も踊る



「ダンゴくおうぜー!」
ジョセフがぶんぶん手を振りジョナサンたちに呼びかける


どちらが先に手を出したのかわからないがジョナサンとディオは手を繋ぐ

「いこう」





お花見の妙な空気にディオは違和感を覚えた
ジョナサン以外の面倒ごとなど関わりたくない


ピンクに染まる風景の中に黒い花びら2枚

ゆらゆらと踊ることも忘れ地面に這いつくばる


[前へ]

6/6ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!