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カップリング小説
情スター 煌めきのday
暗い部屋でカタカタと素早くタイピングをしている
パソコンを見詰める彼はディオ・ブランドー
黒縁眼鏡をかけ上は白いTシャツ下は紺のジーンズを履いている

職業は自宅警備員と呼ばれる者だ
高校を卒業し大学に入ったもの勉学というものが簡単すぎて飽き、途中退学し今は自宅警備員という職業に就いている

部屋を真っ暗にするのに慣れ
カーテンを開けないのは本人曰く太陽浴びたら灰になるそうだ

収入源はプレゼント。ディオの顔立ちに魅了された女性は数知れず。ディオと付き合う1日だけでもいいから抱かれたい願望を抱いている女性がディオに貢いでいる

生活必需品は夜に買いに行く
そんな生活をしてディオは今年22歳になった
因みにネットでは永遠の20歳らしい
自宅警備員の1日の仕事は長い

最近ハマっているのはゲームに出てくる女性を口説き落とすギャルゲーである
今回も簡単に落としてやる
新しく買ったPCゲームを始める


画面上に出てきたのを見たディオは唖然とした
パッケージケースを掴み画面上に映ってるものと見比べる

「これは……」



騙された
パッケージには3人の女が映ってるが、画面には3人の男が映っていた
おそらく乙女に人気のゲームか、bとlがくっついた腐った奴に人気なゲームだろう

OPが流れ3人の男が発言する

「僕は君だけのものだよ。早く犯して」と微笑むジョナサンという男

「まじ俺のタイプ。攻めor受けどっちにする?」ニッと笑うジョセフという男

「テメェが欲しい」と真顔な承太郎という男

このゲームは後者だとOPを見て確信した


「フン、たまにはこういう趣向のゲームも悪くない」
ディオはジョナサンを選択した
単に攻められるのは論外なだけで、受けてくれるのがジョナサンだと思っただけだ

「俺を退屈させないでくれよぉ?」
と画面のジョナサンに触れた
何と呼ばれたいかは勿論ディオと打った


場所は学校。どうやら高校生のようだ
「おはようディオ」
屈託の無い笑顔で本当に高校生なのかと疑問に思わせるガチムチ男が学ラン姿で現れた
何故かディオのツボに入りプルプルと身体を震わせる
クリックすると早くも選択肢が現れた

この「情スター 煌めきのday」をやる前に検索してみたがこのゲームは攻略サイトがなかった
そのためディオは自力でジョナサンを落とすしかない



キスする←
ハグする
挨拶する

キスするを迷うことなく選択した




「なんだとぉおおお」





画面には赤い文字で「die」と表示された


ディオは次にハグを選んだ
呆気なく「die」

ディオは察した
このゲームのタイトル「情スター 煌めきのday」は、もしかしたら「情スター 煌めきのdie」なのだと


「いいだろう、その挑戦のってやらないでもない」
挑戦者はディオなのだが自分の発言を気にもせず、ゲームを進める

ディオはキスやハグを我慢して挨拶する
「あぁ…おはようジョナサン」

ジョナサンは「糸くずが付いてるよ」と手を伸ばす
ディオは「触るなゴミ」と言い張りジョナサンの手をパシンッと叩く



画面のディオの行動を眺めてた現実のディオは画面のディオに呆れた



「あ………ごめん」
ジョナサンは涙目で俯き
ディオはジョナサンが話してきても無視し続けて1日目は終了した


パソコンを見詰めるディオはこれ終わるのかと不安になった



2日目
学校に登校するもジョナサンが欠席
なんでアイツ欠席してるんだ
風邪引いたのか



「いや、貴様のせいだろ」とディオは冷静にツッコミをいれる



放課後、担任の先生に呼び出され
「ジョナサンにプリント渡してくれないか?」
と頼まれる




ジョナサンの家に行くと本当に風邪を引いてた
「う……っ」
ジョナサンの風邪を治させようというお題で
またも3つの選択肢が出た


薬を口移し
チョコレートを食べさせる
何もしない←

1日目の反省を活かし何もしないで帰宅した


3日目
学校で担任の先生から報告があった
「昨日ジョナサンが息を引き取りました」
ディオは俺のせいだと自分を責め「die」



ディオは溜め息をつく

適当にチョコレートを食べさせるのを選ぶと
「ありがとう!君には感謝しきれないよ」
苦しそうな表情が元気な表情に変わった



画面の中のジョナサンの笑顔を見てディオはビクッと反応した



画面の中のディオは無言でジョナサンを抱き締める
「ディオ……?」





何なんだこの感情……




今までに出会ったことのない感情に戸惑ったディオはゲームを終了した

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あきゅろす。
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