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カップリング小説
咎狗の血←episode1
俺の名はアキラだ

あの時から……俺の人生は変わった

「今からお前は俺の所有物だ」

シキがそう言ってから、1年がたとうとする
一緒に暮らして……深い関係にまでなってしまった

シキと付き合い始めてから色々あった
「アキラが好きだ!」とシキの弟のリンに告白されたり
「ア〜キ〜ラ〜!!」と親友のケイスケが追ってきたり
その光景を見ていたシキは「…アキラに近づいたら殺す」と脅した
それ以来、毎日来ていた二人は月に三度しか(シキに内緒で)会いにこなくなった


話は変わるが、もうすぐクリスマスだ
シキのためにプレゼントを買いに外に出かけたのはいいが………はっきり言って何を買えばいいのか分からない

どこかの店に入り、俺の目を引いた物があった

「ありがとうございました」

……つい買ってしまった

どういう風にあいつに渡せば…
そもそも受け取ってくれるのか……

考えてるうちに住んでるとこに着いた

「ただいま」

返事はない
まだシキは帰ってきていない
夜には帰ってくるだろう…


ここ、『トシマ』と呼ばれる街は『イグラ』が行われている
俺はそのサバイバルに参加していて、最強と恐れられるシキは現王者だ
俺はシキに負けた

シキは俺を殺さなかったが、拉致→監禁→ヤる……で俺の身体を好き放題に………
今は手錠もつけられてなく、ある程度の範囲内での行動は許されている

監禁されてた時を思い出してたら、足音が聞こえてきた

カツン…カツン……

聞き慣れてる音
その音を聞くたび、俺の心臓の鼓動は高まる

ガチャとドアが開いた

「ずいぶん早いんだな」

シキは持ってた刀を置いた

「……仕事が少なかったからな」

会話はすぐに途切れた
シキは黒いコートを脱ぎ、俺に近づいてきた

「…………」

シキは俺の目を見つめた
何をされるか分からないので、睨み付けた

「最近やたらと外に出てるみたいだが、何をしてる?」
「べつに…関係ない」

シキのためにクリスマスプレゼントを買いに行ったなどと言いたくなかった
……まだクリスマスじゃないし

「どうやら躾が足りないようだな」

無表情だったシキは笑みを浮かべ、俺の服を脱がせようとした

「俺に……触るな!」

おもいっきり突き飛ばしてしまった
いつもなら、すぐに立ち上がって俺を蹴り飛ばすが…
「シキ!!」
床に倒れてるシキに駆け寄った
……熱がある

とりあえずベッドに運んだ

数分後、シキが目を覚ました

「…大丈夫か?」

「……そんな顔をするな。目障りだ」
頭を撫でられた
らしくないことをされて寒気がした……熱があるせいだというのは分かってるが…妙な気分になる

「薬を買いに行ってくる」
「いらん」
即答された
無視して行こうとしたが、手をつかまれた
握る力は弱々しくて、俺はシキの手を振り払えなかった

「すぐに帰って来い」

手にキスをされた

「ああ……」





俺は『イグラ』の参加者が集まってるバーに行った

「よう、アキラ!」
「久しぶりだな、おっさん」
源泉[モトミ]というおっさんは、こう見えても(小説じゃ見れないが)情報屋だ

「今日はケイスケとリンは一緒じゃないのか?」
「……まぁな。今日は、おっさんに聞きたい事があるんだ」

おっさんは煙草を吸いながら話を聞いてくれた
「なるほどな……そいつの腕に黒いシミみたいなのはあったか?」
「…あった」

シキが眠ってるときに腕を見た
その時は気にはしなかったが…

「最近、伝染病が流行ってるんだ。血にふれると感染するらしい」
……それで間違いないと確信した

「それは、命に関わるのか?」

おっさんは灰皿をとって煙草の火をけした

「………そうだ」

あのシキが……死ぬ…?

「何か助ける方法はないのか!?」

「…かなり、危険だぞ」

手にキスされたのが脳裏をよぎった

「それでもいい」
俺は、シキを………失いたくない

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