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銀愛好家 


 ティレニア軍事機関・司祭館・花園にて。


コウ「あれ? アモンさんこんな所で何やってるんですか?」

アモン「やあコウちゃん。君も参加するかい?」

コウ「え? 参加って……ああ、お茶してるんですか。……一人ですか?」

アモン「見たまんまさ」

コウ「クリスさん誘えばいいのに」

アモン「とっくに誘ったさ。けど見事に断られて、この有り様」

コウ「あはははは」

アモン「何気にひどい子だこの子は」

コウ「冗談ですよ。じゃあちょっとお邪魔しようかな(可哀想だし)」

アモン「本当かい!? 優しいねぇコウちゃんは……さぁさぁ遠慮せずに座って座って!」

コウ「はいはい……あれ? もしかしてこのテーブル、銀製ですか?」

アモン「その通り! よく分かったね」

コウ「いえ、凄く高級そうだったから……さすが教皇クラスだとお金持ちなんですね(座る)」

アモン「いやいや……はい、紅茶」


コウ「ありがとうございます。わぁっ……可愛いスプーン! カップと受け皿とセットなんだぁ」

アモン「そういう小物にこっちゃうもんでね。ミルクは入れる?」

コウ「はい、ちみっと……あ、それも柄が同じだ。それに銀製なんですね、素敵ー」

アモン「(ちみっとってどんくらい……?)いやははは、照れちゃうじゃんかぁ」

コウ「いえいえ深い意味は一切無いので気にしないでください(にこり)」

アモン「うわぁ、突き放された感じだよ。はいミルク入れたよ。ケーキもあるからどうぞ」

コウ「気が利くー! ってフォークも銀製!?」

アモン「勿論。カップもポットもナイフもフォークも皆銀製だよ」

コウ「す、すっごい豪華ぁ……」

アモン「それから紅茶器、バスケット、茶葉筒も純銀製だよ。ちなみに今履いてる靴もベルトも鈕も装飾品全てが銀製なのさっ」

コウ「……へぇ」

アモン「あれ、反応うすいね」

コウ「何か食欲失せました」

アモン「あれっ? コウちゃん何処行くの!? まだ他の銀グッズの紹介終わってないよーっ?」

コウ「――――」


アモン「行っちゃやだ――っ」



  好 家



クリス「だからあいつと茶会をするのは嫌なんだ」

コウ「その気持ち分かります。だって一々銀が鬱陶しいんですもん」

クリス「そうそう……あれ? あそこに居るのシルバーレイじゃないか?」

コウ「ほんとだ。って滅茶滅茶弱ってるよあれ、体薄くなってるし! 地味に生命の危機!?」

クリス「まさかアモンの奴、シルバーレイを器具に……?」

コウ「いやありえないって! 何考えてんのよあの馬鹿司祭、金持ち装った詐欺だ詐欺!」

クリス「全くもって怪しからんな」



シルバーレイ『(何でも良いから助けて……)』




 [完]




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あきゅろす。
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