仲間04
掲示板を見に行くと、既に沢山の生徒が集まっていた。それらを掻い潜り、前列に身を乗り出すと、チーム表の詳細を見ることができた。
そこに書かれているだろう自分の名前を探す。すると、
ケイン・レセプト/コウ・サン/リナ・ユーリシア
という一括りを見つけた。あとの二人は恐らく同じチームなのだろう。
「ケイン? 誰だろう……というか、私の家名って“サン”だったんだ」
当然記憶が無いので、自分の家名も分からないはずだ。恐らくマリアさん辺りの人が考えてくれてたんだろう。
「あの……コウさんですか?」
コウが俯いて考え事をしていると、不意にか細い声が聞こえてきた。それははっきりと私に向けられたものだ。振り返って確かめる。
声の主は、穏やかな表情をした、同い年くらいの女の子だった。
「突然すみません。私、リナ・ユーリシアといいます」
「え……あ! 同じチームの?」
「はい! よろしくお願いしますね」
にこりと笑った彼女は、とても可愛らしかった。
背は低めで、私は比較的高い方だから彼女をだいぶ見下ろしていた。二つにみつ編みされた髪が、腰の辺りまであって、髪の色素は私より少し薄い。赤茶色だ。
赤みがかった瞳は、真っ直ぐこちらを見つめていた。
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