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一次試験07


「サラは何番目なの?一次試験」

「私は23番。もうとっくに終わったわ」

「うわっ……そうだったんだ。それって一番初めのグループ?」

「まぁそうでしょうね。コウは? まだなの?」

 そう聞かれたので、素直に「546番」と答えた。だが予想外なほどサラが驚いた。

「546番!? あなた殆どバトルルーム使ってないでしょ!」

 ずばりと言い当てられ、返す言葉がない。そんなコウの様子を見て、サラは呆れた様にその意味を説明する。

「一次試験は最初の方が有利なの。後の方だと監督者も減ってくるし、いい加減にされるのがオチよ」

「なんで? そもそもこの順番って何が基準なの?」

「この順番はバトルルームの成績順よ、って……書いてあったでしょ!?」

 そういえば、そんなことも書いてた様な……と、コウは呆然としながら思い出していた。
 これはもう、ははは、と苦笑うしかない。

 サラはため息を吐くが、コウが余裕でいたのでそれ以上は何も言わなかった。

 しばらく二人で話をしていると、部屋の入り口で少年少女が誰かを探しているのが見えた。サラもその二人に気付き、「行かなきゃ」と言う。

「サラのチームメンバーだね。いいよ、話相手になってくれてありがとう」

「……いいのよ、私もちょっと話したかっただけだから」

「え?」

「じゃっ……じゃあね! ちゃんと一次突破しなさいよ!」

 照れたのか、サラは急いでメンバーの元へ駆けて行った。可愛いとこもあるんだな……。呑気にそんなことを思っていた。



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