仲間18
「カルディアロス殿、貴方は何故コウ様の傍に?」
カルロはその質問にいささか躊躇った。それはカルロ自身深く考えたことがなかったからだろう。
考えても、自然と惹かれる、という結論に至る。それはルーンも同じだった。
『理由などは無い。運命とでも言うのか……不思議なものだ』
カルロはルーンの方を見ながらそう答えた。ルーンも少し頷く。
『理由を挙げるとすれば、好きだから。これが一番しっくりくる』
カルロは淡々と話す。これには少し驚いたルーンだったが、やはりコクンと頷いた。
「そうですか……確かにコウ様は不思議な雰囲気を持つお方です」
『我々も今までのアムリアで一番変わってると思ってる』
『だな』
こればかりはルーンも力強く頷き賛同した。ダイスは二人を不思議な気分で見ていた。
──が、先に行動を起こしたのはカルロだった。
『長居するつもりはない。早々に事を終えてコウの元へ帰らねばならないからな』
「かしこまりました。お二人が留守の間、私がしっかりコウ様をお守りいたします」
『頼んだぞ』と言って、カルロは窓から飛び立った。
それに続きルーンも部屋を後にする。
「まさか一生の内に二人の神に会えるとは……」
余韻に浸っていたダイスは、しばらくして天の間へ行った。
そしてコウには詳細は伏せて、カルロの行方を話した。
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