長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その63
「…別に仲間外れにしようってんじゃねぇ。
お前等が一緒だと、勇輝の足を引っ張り兼ね無ぇからだ……。
お前等も、本当は解ってんだろ…?」
「……………」
高宮に、そう言われた二人は、無言で俯いてしまった…。
そんな二人へ、一馬と原がフォローを入れた。
「なぁ、守ちゃんに十朱はん……
勇輝ちゃんの力に成りたいんは、よぉ〜解るんやけどやな…ここは会長はんの言う通りにしといたがええんやないか…?」
「そうっスよ…。
アンタ達の気持ちは解るけど……ここは勇にぃの為に敢えて退くのも、愛情ってヤツじゃないっスか?」
「「……………」」
渋々だが無言で頷く二人…。
それを見て取った高宮が、その場を締める様に、こう告げた。
「そうゆう訳だ。
暫くの間は、全員で連絡を取り合い、勇輝を一人きりにしない様、気を付けてくれ……」
この高宮の発言に、十朱と牧村、そして一馬が食い付く。
「は…?暫くの間って………司?どーゆー事…?」
「そうだぜ会長さん!!
今の言い方だと、まるで暫くすれば、事態が丸く治まるみてーじゃねぇか!?」
「高宮先輩…!!ひょっとしたら、何か良い手があるんスか…!?」
しかし、高宮は三人の疑問には答えず、デスクから離れると、生徒会室のドアを開けた。
「…今はまだ何とも言え無ぇ…。
とりあえず、お前等はさっさと勇輝の所へ戻れ…。
……それと州慈は残ってくれ…少し話がある…」
場の主導権を、完全に高宮に握られた五人は、高宮の態度を不審に思いながらも、渋々生徒会室を後にした……。
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