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長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その24

―――ジュル、ペチャ…。

「やぁ……やめっ…」

男の舌が、勇輝の首筋や胸の飾りを舐め回し始めると、朦朧とした意識の中で勇輝は、ろくに力の入らない腕で懸命に抵抗を試みた。

「やめ、て…ぃやだぁ…」

しかし、勇輝の中途半端な抵抗に、男達は更に興奮した。

「コイツ…やべぇよ…超可愛いよ…」

「あぁ…こんな所でダイヤモンドの原石拾うなんて、…超ラッキーだぜ…」


しかし、実は男達に取って幸運だったのは、ここまでだった。


「…やっと見付けたぜ…」


不意に響いた色気のある低音の声に、その場に居た全員が振り返る。

「…か、会長……」

「つ、司様……何でここに…」

突然現れた生徒会長、高宮司の存在に親衛隊はおろか、男達も勇輝の上で固まってしまった。

しかし、藤崎だけは微笑みを浮かべながら、自信に満ちた口調で、高宮に話し掛けた。

「司様、どーなさったんですか…?
てっきり、自室で御寛ぎになっているとばかり、思っていたのに…」

嬉しそうに、満面の笑みを浮かべる藤崎。

そんな笑顔とは真逆に、高宮は苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべた。

「…お前等、一体どういうつもりだ…?」


「どういうつもり…って…司様の仇を討っているだけで「黙れ…」

恐ろしい剣幕で、高宮に言葉を遮られた、藤崎は困惑した表情を浮かべた。

「…琴音…俺がいつ、そんな事をしろと命令した…女房ヅラして図に乗るんじゃねぇぞ……」

高宮に凄まれた親衛隊リーダー琴音は、この世の終わりが来たかの様な表情で沈黙した。

「そ…そんな僕達は…ただ…」

そんな藤崎に代わり、他の親衛隊メンバーが口を開くも、高宮の態度に変化は無かった。

「…ただ…何だ…!?
俺の言う事を聞けない様な役立たずが、今度は開き直って、抗弁でも始めるつもりか……!?」

最早この場で自分に対して、反抗して来る者の居ない事を見極めた高宮は、悠然と勇輝に歩を進め、

―――ドスッッ!!

「ぐっ………!!」

未だ勇輝の身体に、跨っていた男を蹴り飛ばした。


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