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長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その17〜かくれんぼ〜

少し涙目で、顔を熱らせた勇輝を見つめながら、能美は顎に手を当て考え込んだ。

『連中がマスターキーを持っている以上、私の部屋も安全とは言えない…。
…勇輝君の部屋は論外…医務室も駄目……。
ならば…危険ですが仕方ありませんね……』


「…州慈さん……?」

長い時間、思案を続ける能美に、勇輝が心配そうな視線を向けると、能美は勇輝の頭を優しく撫でながら告げた。

「……勇輝君…君が心配する事等、何もありません。
今から私一人で、医務室に必要な物を取りに行って来ます…。
…その間、勇輝君は体育館のステージ下にある倉庫に、身を隠していて下さい…」


「しゅ、州慈さん……!!
一人で何て無茶ですよ!!僕も一緒に……」

能美の提案を却下し、立ち上がろうとした勇輝だったが…

「……あ。」

予想以上の高熱に立ち眩んでしまった。

それを見た能美は、倒れそうになる勇輝を素早く支えると、

「お願いですから、ここは私の言う通りにして下さい……」

と、言いながら、お姫様だっこで勇輝を抱え上げ、体育館の入口へ向かった。


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あきゅろす。
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