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長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その11

「生徒会長、高宮 司の実力は、忠臣や硫介君と比べても、決して見劣りするものではありません…。
ただ…この鹿鳴館学院では、強者と喧嘩の場数を踏む事が出来ません…」

そこまで聞いた勇輝は思った。

『そうか…確かにこの学院じゃ、喧嘩相手になる人なんか居ないだろうしね…』

考え込む勇輝に能美は言葉を続けた。

「恐らく、先日勇輝君が勝てたのは、会長に油断があった事と、トリッキーな戦法が功を奏したお陰でしょう…」


「…じゃあ、まともにヤリ合ってたら…」


「十中八九、敗れていたでしょうね…」

事も無さ気に、能美から敗北宣告を伝えられた勇輝は、少しだけヘコんだ。

『そ、そんなぁ〜やっと強くなれたと思ってたのにぃ〜〜』

そんな勇輝の思考を、読み取ったかの如く、能美は勇輝へ、こう伝えた。

「フフ…勇輝君…?
心配しなくても、君は強い子ですよ…。
ある意味では、私や会長なんかより…ずっとね…」

「…?」

そう言いながら微笑みを送る能美を、勇輝が頭上に?マークを沢山浮かべながら見つめていると…

…ピー、ガチャ。

という音と共に、突然玄関のドアが開いた。


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