長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その33
「んっ………」
目覚めた僕の眼前には一馬の顔が在った…。
その表情は、一言では形容し難く……泣き笑いとでも言えば良いのだろうか。
「勇にぃっっ!!!!」
と、叫ぶと一馬は、いきなり僕をキツく抱き締めた。
久しぶりに見た一馬は相変わらず綺麗だった。
「勇にぃぃ…ごめんね…ごめんね…俺が傍に居れば…ごめんね……」
綺麗な顔を涙でグチャグチャに濡らし、ひたすら僕に謝る一馬を見て思い出す……あの日の事を。
ベットから上半身を起こし、一馬の頬を伝う涙を手の平で、そっと拭いながら、僕は必死で笑顔を作り一馬に語り掛けた。
「僕の方こそ心配掛けてごめん…もう大丈夫だから…」
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