長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その30
寮の自室に帰ると、ルームメイトのシンが張った、デカいアニメのポスターが、いつもの様に出迎えてくれた。
溜め息を一つ吐き、自分の机に鞄を放り投げると、煙草に火を点け、ベランダに出る。
「勇にぃ…。
どうしてるかな……」
ふと、胸ポケットに入れてある、勇にぃの写真を出そうとした俺だったが、部屋のドアを激しく叩く音に行動を中断させられた。
「…煩せぇな…誰だよ…」
煙草を灰皿に押し付け、玄関のドアを開けると、そこには寮の管理人のオバちゃんが、顔を真っ赤にして立って居た…。
「どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたも無いわ!!
大変よカズ!!
今すぐ、職員室へ来なさい!!」
管理人のオバちゃんは、訳を聞こうとする俺の手を強引に引っ張り、職員室まで連れて来ると、こう言った。
「とにかく取り乱しちゃ駄目よ!!冷静にね!!」
つーかアンタが落ち着けよ。
俺は「はぁ」と生返事をし、職員室のドアを開けると自分のクラスの担任の元へと歩を進めた。
「…一体何の用すか?」
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