長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その27
そんな勇輝の言葉を聞いた牧村は、一転して上機嫌になり喋り出した。
「ありがてぇ!!いや、お前イイヤツだな!!
御詫びに今日の晩飯は俺が奢るからさ、今から一緒に食堂に行こうぜ♪」
「あ…う〜ん…でも…」
周りの段ボール箱の群れに目を遣り、考え込む勇輝に牧村が話し掛けた。
「何だ?俺と一緒じゃ嫌か?」
「あ。いや、そういうワケじゃないんですけど…荷物の整理をしてしまいたいなぁ…と、思って…」
そう言われて、牧村も辺りの手付かずの段ボールに気が付いた。
「じゃあ後で俺も手伝ってやるからさ!!
飯行こうぜ!!飯!!」
「本当ですか!?ありがとうございます♪牧村君!!」
「ケン…」
「はい?」
「だから、俺の事はケンって呼んでくれよ!!
あと、敬語も止めにしてくれよ!!」
「あ。はい…うん。
分かったよ…ケン…?」
「じゃあ、俺も勇輝って呼んでいいか?」
「うん、いいよ♪」
二人が打ち解け、いざ食堂へ向かおうとした時、テーブルの上に置かれた勇輝の携帯電話が震え出した。
――ブゥーブゥーブゥ。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!