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長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その5〜副会長、十朱 薫〜


『何でこの僕が、こんな子の道案内役なんかしなけりゃいけないんだろう…。確かに転入生は珍しいし、理事長の甥っ子だと言うけれど…』


「僕は、あ、相沢勇輝と言います!!
お手、お手数を掛けますが、宜しくお願いします!!」


「僕は、生徒会副会長の十朱 薫(トアケカオル)。
敷地は広いから、はぐれ無いように付いて来てね…?」


「は、はい…/////」


勇輝の返事に微笑みを返した十朱だったが、それは社交辞令に過ぎない。

心中では別の事を考えていたからだ。


『赤くなってるし…まぁ僕の微笑みを目の当たりにして、平気な顔をしてられるのは生徒会役員くらいだし、当然か…。
全くイヤラしい奴らだ…こんなガリ勉のオタクなんか、僕が相手にする訳無いじゃん…』


確かに十朱の容姿は極めて整っており、その美しいプラチナブロンドの髪や碧眼は、海外の美人女優も嫉妬する程のものであった。

無言で庭園を歩いて行く十朱。

勇輝もやはり無言でその後を付いて行く。

程なくすると、二人は校舎の入口に着いた。

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