長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その3
「コーヒーで良いかな?」
「はい!!」
目の前に置かれたコーヒーに、大量のミルクと砂糖を入れながら、勇輝が問い掛けた。
「貴方のお名前伺っても良いですか?
…あ!!僕は相沢勇輝と言います!!」
またもや驚いた表情になる警備員の男性。
「こりゃあ驚いたな……この学校の警備を任されて、ちょうど10年になるが…生徒さんに名前を聞かれたのも『ありがとう』と、言われたのも今日が初めてじゃよ…」
「え……?」
「いや、何と言うか…久しぶりにマトモな子に会えて、嬉しいんじゃよ…。
ワシの名前は川島秀治、ワシはいつも此処に居るから、いつでも好きな時に遊びに来たら良い…。
相沢君なら大歓迎じゃよ♪」
そう言いながら、勇輝の頭を撫でる川島の顔は、嬉しそうに緩みきっていた。
恐らく孫が出来た心境なのだろう。
勇輝も、この初老の男性に癒しを感じたのか、満面の笑みを浮かべていた。
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