チョコより甘い口付けを(三成:現パロ)
にぎやかな海辺のテーマパークで三成とデート。
仕事で忙しい三成と合うのは久しぶり。
なかなか会えないから三成が隣にいるのは嬉しい反面、緊張する。
「どれから乗る?」
「お前が乗りたいものに乗ればいい。」
「うん。」
それは三成も一緒みたいで繋いだ手が熱い。
「ね、あれ乗らない?」
指差したのは観覧車。
三成の手をひいて乗り込むと、観覧車はゆっくりと空に登っていく。
いつの間にか海に落ちようとする夕日が空を赤く染め、海を輝かせた。
「綺麗…。」
「あぁ。」
隣にいる三成を見上げると赤茶の綺麗な髪が夕焼けに染まり一段と輝いている。
どうしてこんなに綺麗な人なんだろうと見とれていると三成の視線が私に降りてきた。
「あっ…そうだ。これあげるね。」
なんだか恥ずかしくて話を逸らすようにバッグから取り出した小さな包みを三成に渡す。
「今日はバレンタインデーだよ。忘れてた?」
一瞬驚いたような顔をした三成。祝日なわけでもないし、忙しい三成は忘れてても当然かな。
「甘い物は疲れてるときに良いんだって。だからちゃんと食べてね。」
「ありがとう。」
三成は少しだけ笑ってチョコを開けた。
ひとつ口に運んだあと、もうひとつ取って私の口に近づける。
「紗耶も食べろ。」
「でも…」
「チョコ溶けるぞ。」
あ〜んが恥ずかしくて拒否したけど、三成に見つめられたら断りきれない。
口を開けると三成の長い指に摘まれたチョコが口に入る。
指に残ったチョコを三成が舐め取る仕草にドキドキした。
「もっと甘いのが欲しい。」
「でもチョコすごく甘かったよ。」
三成は甘党だったのかと思ってると、三成の指が頬に触れて額にキスされた。
「三成?」
「疲れてるときに甘いものは良いのだろ…。」
キスは額だけでなく瞼に、頬にそして唇に。
今まで交わしたキスよりも優しくて甘いキスを何度も私に落としていく。
三成の唇が私に触れる度、鼓動が速まる。
心も体も私のすべてが三成の甘すぎるキスで溶けてしまいそう。
崩れ落ちないように三成の服をきゅっと掴むと、私を抱きしめてくれた。
「紗耶。」
私の髪を優しく撫でる。
「お前はチョコよりも甘いな。」
満面の笑みでそう言って再び長いキスをした。
きっとチョコより甘いのは私が三成を大好きだから。
だから三成のキスもチョコより甘いんだよね。
バレンタインネタです。
やっぱりデートに観覧車は外せないですよね。観覧車でキスも外せないですよね。
王道に王道重ねて見ました。
これで少しは三成不足解消出来ればいいなぁ。
お題配布『風雅』様
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