恋する乙女?(政宗:学パロ)
放課後の図書館。
今日出された数学の宿題を教えてくれって政宗が無理矢理私を図書館に連れてきたのに、当の本人は着くなり気持ち良さそうに寝息をたてている。
「全く…何しに来たのよ政宗。」
そういえば今日の体育のマラソン絶対一位になるって頑張ってたっけ。張り切り過ぎ。
仕方がないから眠る政宗の横で宿題を済ませようかとプリントを開く。
あまり得意ではない数学を何とか終わらせると、私達が座る窓際の席に夕日が差し込み始めた。
「ハチミツみたいな色。」
夕日に照らされた政宗の髪の毛が夕日に溶けて甘い色に変わっている。
柔らかそうで触ってみたい…そんな気持ちになってそっと手を伸ばした。
思った通り政宗の髪はやわらかくて、思っていた以上にさらさらしていてなんだかドキドキした。
「だめだめ!」
まるで恋する乙女みたいに頬を赤らめた私を政宗が見たら勘違いされる。
彼女でもないのに独占欲が強くて困ってるんだから。
本でも持って来て読もう。
私は立ち上がって本を取りに行こうとした。
とたん腕を捕まれる。
「どこに行く。」
ぼんやりと開けた瞳で私を見ている。
「えっと…本でも読もうかと…取りに…」
きらりと政宗の目が光ったように見えるとグッと腕を引かれる。
「ここに居ろ。」
無理矢理座らされたのは膝の上。がっちり捕まれて逃げられない。
「ちょっと政宗…離して〜。」
周りにいた人達が何事かとじろじろ見ていて恥ずかしくて顔を隠した私の耳元で政宗が囁いた。
『わしから離れる事は許さない。』
そして私はまた恋する乙女のようにドキドキした。
強引な政宗が好き。
寝ぼけてたら尚更、本能で動きそうで体制によっては襲われてるかも知れません。
うちの政宗は自信家で強引で手が早い子供ですから注意。
ちなみにマラソンは2位。1位は兼続でした。
お題配布『緋桜の輝き、』様
『俺から離れる事は許さない』
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