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いざという時の団結力!
「そういや今日、球技大会だよね…」
「しかも優勝クラスには金一封だからウチのクラス無駄に張り切ってるよね」
教室の後ろの方で、新八君とジミーが話していたのを偶々聞いた私は、思わず声を上げた。
「は?ンなの聞いてない!」
「この間桜ちゃん、先生の話聞いてなかったでしょ?」
「あーあん時?え、そんな楽しそうな話してた訳?」
何て事だ。私とした事が、シカトされた事にキレて、こんな話を聞き逃していたなんて!
「てー事で、早く体操着に着替えて体育館に集合なー」
タイミング良く銀八が入ってきて、それだけ言ってまた出て行った。
うわ、どうしよ。めっちゃ楽しみなんですけど。スポーツに関して、ウチのクラスが負ける訳ないんだから、金一封は私たちの物決定?!キャッホィ!……よし、取りあえず早く着替えて体育館に行くべし。あ、競技って何だろー。

────…

「ねー競技って何すんの?」
体育館に着いた私は、既に集まっていた皆に近付きながら聞いた。
「男女混合バスケよ」
「バスケっ?!」
…やっべ、本気で楽しみだ。バスケとかもうウチのクラスの勝ち決定だね。え、何でかって?それは──…
「因みに、男子3人、女子2人で一つのチームだ」
「俺らは特別に男子2人、女子3人なんですぜィ」
私が何処かに意識を飛ばしていたら、トシと総悟が説明して私を呼び戻してくれた。←
「で、誰が出るの?」
「あー取りあえず、ウチのクラスの最弱メンバーで出ろだと」
私の問いに、銀八が答える。最弱メンバー…って事は男子は新八君とジミー、女子は私らだけだから私と妙ちゃん、神楽ちゃんのチームかぁ。
「ふふ…楽勝じゃん♪」
小さく呟いて、笑みを浮かべる。
暫くすると、開会式が始まり、すぐに試合が始まった。

────…

「いや〜勝って良かった良かった」
心底嬉しそうに、袋を抱える銀八。試合は勿論、ウチのクラスが見事優勝し、先程表彰式で金一封を貰った所だった。
「ねー銀八、金一封って何入ってんの?」
「えーと…げ、あのバカ校長の野郎…」
銀八が貰った袋の中から出したのは、バカ校長のブロマイド数枚。
「え、何コレ…まさかこれだけ?」
「あははははーンな訳ないって」
「だな……しかし、他に何も入ってないんだが?」
ヅラがそう言って袋を逆さまにする。が、ブロマイド以外は何も出てこない。
「ふ…ふふふ…ふふ……」
「桜…ちゃん?」
「行くぜ野郎共ッあのバカ校長に、地獄見せてやる!」
プッツリと切れてしまった私は、私のようにキレている数人を連れ、校長室に殴り込みに行った。


いざという時の団結力!
(おいコラくそ校長!テメー巫山戯てんじゃねーよ!)(さっさと金だせコノヤロー)(地獄見たいんか?)(……皆凄いね)




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