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種運命
綺麗な言葉を・・・(イザアス)

「今日は何だ、アスラン。」

玄関を開けて俺を見るなり、ため息一つ吐いて言ったイザークは答えも求めずに俺を中へと招いてくれた。




「ん、ありがとうイザーク。」
「ふん。」

俺がソファに座れば、いつものように紅茶を淹れて出してくれる。

一口飲むと豊かな紅茶の味が口の中に広がった。



「「……」」


イザークも俺の向かい側に座り、紅茶を一口飲むと黙り込んだ。


いつも、こうやって過ごすだけで特に話したりはしない。

俺は甘えてる。
イザークがいつでも部屋に入れてくれるから、いつだって頼ってしまう。







俺もイザークも、昔は軍隊に所属していた。
お互い、数え切れないほどの人を傷つけた。

俺は弱いから、いつだって自分の中の悪魔に怯えていた。
それは昔から変わらない。


そして今日もイザークのところに来てしまった。


だけど、そんな俺をイザークが受け入れてくれていることも事実で。








「アスラン、」

イザークは俺が不安な表情を見せれば、必ず俺の隣に座ってくれる。

そして、温かい手で抱き寄せてくれる。


どうしてそんなに優しくしてくれるんだろう。
そんなに優しくされたら、また甘えてしまうのに。



「アスラン、大丈夫だ。俺が傍にいてやる。」


耳元でそっと囁いたイザークは、ふんわり微笑み、触れるだけのキスをくれた。


いつだってコレがなければくずれてしまいそうな俺は、まだイザークから離れられそうにない。



今は、
今だけは、
どうかこのままで。


綺麗な言葉が見つかる日まで。




















END







うん、ごめんなさい。
切腹させていただきます・・・(泣)

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