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とある短編の共同作業
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8月29日、学園都市の夏休みも残すことあと2日。
そんな貴重な日に、芳野夏喜(よしのなつき)はファーストフード店にいた。
正確にはその他に二人。
学園都市の能力者達の頂点に君臨する『超能力者(レベル5)』の第三位の御坂美琴(みさかみこと)と、学園都市で最も超能力者に近い『大能力者(レベル4)』である、『寸止め(プラスファースト)』の第三位に位置する穂村夢姫(ほむらいぶき)が夏喜と同席していた。

テーブルの上には三つのトレイがあり、その上にはハンバーガーやポテトなどの注文した商品が置かれていた。
夏休みに女の子二人とハンバーガーを食べる。そこまではよい。
むしろその光景を羨ましく思う者もいるだろう。
だから、そこまでは良かった。
しかし、

「わーお。ハンバーガーは久しぶりだけどコレは美味いし!」

穂邑はおかまいなしにハンバーガーへがっついていた。ほっぺたを大きく膨らませて、非常に幸せそうな顔になっている。
その様子を見て美琴は額に汗を浮かべて、少し苦笑いをしていた。

「まったく遠慮なしに食べるわね……穂邑……ってかアンタ、ホントによかったの?このくらいのお金、私出すわよ?」

「いや、よくあるわけないよな。二人分を奢ったらもうこのザマだぞ」

夏喜は財布の中身を見せ、残りが小銭しかないという事をアピールする。

「だから、私は出すって」

「いや、お前に出させたら、このお姫様が怒りそうなんで」

夏喜は苦笑いでチラッと穂村へと視線を送る。

そもそも、なんでこうなったのかと言えば、いきなり穂邑から電話がかかってきて、店に呼び出された。
そこで穂邑に『美琴ちゃんを呼んで』と半ば強制的に依頼され、しぶしぶ電話をかけて呼んだ所、二人分を無理矢理奢らされて、この状況に至った。
どうやら穂邑は端から夏喜に奢らせる事が前提だったらい。
理由を聞いても、『私が食べたいから』の一点張り。『ふざけんなぁ〜』という夏喜の反論も、彼女の耳には届かなかった。

「ちくしょーまず根本がおかしいだろ!まずなんでお金を持て余している、元、常盤台のお嬢様と、現常盤台のお嬢様に、財政的に厳しい普通校の生徒が奢らなきゃならないんだぁ!」

「ん?」

穂邑はポテトを頬張ったまま顔を上げた。
そしてうーん、と顎に人差し指を立てて数秒間考え込む。
そして出てきた答え。

「夏喜だから?」

「いえーい!!ふざけんなああああぁ!」

夏喜は半分壊れたように喚き、膝が崩れたかのようにカクンッとイスに倒れ込んだ。
はぁっと小さなため息をつく。そして、

「ちくしょおぉ!!!」

再び叫ぶ。
しかし、

「夏喜、ウルサイヨ」

穂邑は冷静に対応する。

「あ?」

だが夏喜も負けてはいない。眉間にしわを寄せて力強く睨みつけた。
それでも、

「あ゙?」

「………………スミマセンデシタ」

結局穂邑にはかなわなかった。
この時、美琴は蚊帳の外。引きつった苦笑いを浮かべながらガラス張りの壁の外を眺めていた。



それと同刻。

「え……なんで?、なんなんだよ。なんで御坂が男の人といっしょにいるんだよ。ってかあの男何者だよ。ふざけやがって二人も連れて!!」

上条瑞樹(かみじょうみずき)はそのファーストフード店近くの花壇に腰かけていた。

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あきゅろす。
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