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旋光の輪舞<小説形式>
【本チャン】バレンタインデー禁止命令・中編


【注意】
チャンポがお酒を飲むシーンがあります。
ツィーランがお酒を頼むシーンがあります。
この小説では、15歳以上から飲酒が認められているという捏造設定の元、話が展開していきます。
(成人年齢が15歳である事、ストーリーモードで16歳のグスタフがバーでグラスを傾けている事等より)
そういう設定が苦手な方は、お控えください。

また日本では、20歳未満の未成年者の飲酒は法律で認められていません。
未成年の方は、絶対に真似して飲まない様にしてください。






 渡すか、食べてしまうか、後で考えればいい。
 そうズルズルと決断を先延ばしにしていたら、ついに当日に、そして夕方になってしまった。

(ダメじゃん、ワタシ)

 ため息と共にがっくりと肩を落とすと、そっとバッグに触れる。布越しに、角張った物体の感触を覚えた。
 問題のチョコレートは今、ここにある。
 あの日以来、何度も手に取ってはみるものの、定位置と化した冷蔵室の上から3段目の棚に戻しては、ため息と共にドアを閉めていた。
 そして今朝も、遅刻ギリギリまで葛藤したあげく、ヤケになってバッグに放り込んで家を出た。そしてずっと持ち歩いてはいるものの渡すタイミングが取れず、ここで延々と待機させてしまった。
 優柔不断な性格の人間が嫌いな自分が、こうも迷うなんて。色恋沙汰に不慣れな自分が、情けなくて仕方なかった。

(グチャグチャになってないといいな……)

 ヤケになっていたとはいえ、用意してもらった手提げ袋に入れてくればよかった。触れた感覚からして、とりあえず今は水平を保っている様だが、今朝遅刻を免れるべく駅へと全力疾走したのだ。安心は出来ない。

(明日明後日は休みだし、こうなったら来週持ってきて、お茶の時間にみんなで食べるとか……。あ〜ぁ、何か虚しくなってきた。ワタシ何の為に買ったのよ〜)

「姉さん?」

 ハッとして顔を上げると、前を歩いているツィーランとディクシーが、不思議そうにこちらを見ていた。
 そしてその前を歩く本郷達も何事かと立ち止まり、彼女に視線を寄せている。

「な、何よ?」
「どうしたの、さっきからずっと黙って?」
「もしかして、お体の具合が悪いのでありますか?」

 心配そうに、ディクシーが尋ねる。
 後輩を心配させまいと、慌ててチャンポは笑ってみせる。

「何でもないわよ、ちょっと考え事してただけ。それより、お店こっちでいいの?」

 と言うと、軽く背伸びをして、自分達が歩いている道の先を見た。
 全員揃って署を出て、近くの繁華街に移動したのが10分程前のこと。人々で賑わう大通りを横切って足を踏み入れた細い通りには、何件も飲食店が立ち並んでいた。
 笑いながら、本郷が答える。

「もう少しで着くよ。辛抱したまえ」
「お腹空いた〜」
「フフフ、着いたらお腹いっぱい食べなさい」

 子供みたいに駄々をこねるチャンポがおかしくて、櫻子はクスクスと笑った。
 メニューを片手に声をかけてきた客引きをサラッと断って再び歩き出すと、本郷の言葉通り、少し歩いた先の角を曲がったところに建つビルの1階に店があった。
 本日のおすすめメニューを記載したブラックボードと、観葉植物の鉢植えが入口に置いてある。大きな窓が壁一面に並んでいる外装や明るい店内の雰囲気から察するところ、昼間はカフェを営んでいるダイニングバーの様だ。
 店員に連れられて、奥に用意された団体用のテーブル席に通される。店員にコートを預けると、一同は席に着いた。

「わぁっ♪」

 歓声を上げると、チャンポはテーブルの中央に重ねて置かれた3つのメニュー表から、一番上のものを手に取った。
 『2月の新作デザート バレンタインスペシャル』と書かれたそれには、10種類近いデザートの写真が載っていた。パフェやフルーツを盛られたアイスなど、さらにケーキだけで4種類も載っている。さらに右下には、通常メニューで取り扱っているデザートの一覧が載っている。
 居酒屋でも期間限定メニューとして新作のデザートを取り扱う事があるが、こうも様々なメニューは用意しないだろう。

「このお店すごくないっ? こんなにたくさんある!」
「凄いですぅ!」

 はしゃぐチャンポとディクシーを見て、本郷は満足げに目を細めた。

「ハハハ、『餅は餅屋』って言うだろう。デザートを重視するなら、こういう店がいいと思ってね」
「ワタシどれにしよっかな〜♪」
「こらこら、食事もちゃんと頼みなさい」
「アハハ、アレクさんの言い方、お父さんみたいですね♪」

 ツィーランが楽しそうに笑いながらメニューを開くと、向かいに座る年長者達が見やすい様に置いた。
 にぎやかに各自ファーストドリンクを選び、料理をいくつか注文する。
 少しして店員が、飲み物とサービスのチーズクラッカーを盛りつけた皿を運んできた。
 チャンポはモスコミュール、ツィーランとディクシーはオレンジシュース、櫻子と本郷は生ビール、アレッサンドロはグラスワイン。
 全員がグラスを手にすると、櫻子はニッコリと笑い、グラスを胸の高さまで持ち上げた。

「では……。皆さん、今日もお疲れ様♪ 今夜は食べて飲んで、明日はゆっくり休んで、また頑張りましょう♪ では、乾杯!」
「乾杯ッ」
「かんぱ〜いっ!」

 6人分のグラスが重なり、小さな音を立てる。
 そこへタイミング良く、店員が注文した料理を運んできた。

「さぁ、食べるぞ〜♪」

 ペロッと舌を出すと、チャンポはフィッシュ&チップスのバスケットにフォークを伸ばす。そしてフィッシュフライにそれを突き立てると、そのまま口に運んだ。
 噛んだ瞬間、サクッと音がした。

「姉さん、お行儀が悪いよ」

 と、ツィーランが窘めるが、それを無視してチャンポは目を細めてフライを味わった。

「う〜ん、おいしい♪」
「本当? ど〜れ、私も……♪」

 煽っていたジョッキを下ろすと、櫻子が微笑みながらバスケットに添えられていたトングに手を伸ばした。
 その向いの席で、ディクシーが全員にサラダを取り分けている。

「はい、チャンポ先輩」
「サンキュ、ディクシー♪」

 皿を受け取ると、早速チャンポは一番上に載っていたレタスを頬張った。

「あっ、このドレッシングすっぱくなくて美味しい♪」

 ニコニコと笑いながら、彼女はさらに一口、二口とフォークを進めていく。

「姉さん、そんなに張り切って食べて、後でデザート入るの?」
「大丈夫! ペースは考えてるから!」

 元気良くそう言いながらモスコミュールのグラスを手に取ると、彼女はそれをクイッと煽った。
 美味しそうに食事を楽しんでいるその姿は、見ていて気分が良い。一同の顔から、自然と笑みが零れた。

「フフフ♪ さあ、私達も負けてられないわよっ」

 と言うと、櫻子はひょいひょいと楽しそうに、一同の取り皿にフライを配る。

「はっ、はいであります!」
「はい、隊長っ」

 ディクシーとツィーランはニッコリと笑うと、櫻子に取り分けてもらったフライを口に運んだ。

「あっ」
「美味しいであります♪」

 二人の反応に、チャンポは嬉しそうに笑う。

「そうでしょ! 衣の味付けがいいと思わない? あ、隊長、私にもくださ〜い♪」
「はいはい」

 賑やかな彼らを眺めながら、本郷は指先で眼鏡のフレームを押し上げる。レンズの奥に見えるその目は、楽しそうに笑っていた。

「負けてられないって……。まぁ、僕も食事を楽しませてもらいますよ」
「ハハハ、賑やかで結構」

 食事がおいしいと、自然と笑顔になる。そして話も弾む。
 こうして一同は、賑やかに食事を楽しんだ。



「熱ッ。でもおいし〜♪」

 到着したばかりのチキンと温野菜のグリルは、香ばしく焼けたチキンと直火で旨みを引き出された野菜がたまらなく美味しかった。
 ホカホカと湯気を立てるチキンに息を当てて冷ましてから、チャンポはもう一切れ口に運ぶ。ニコニコと食べるその表情は、実に幸せそうだ。

「本当? 僕も食べたいな〜」
「取り皿を貸してくれないか、ツィーラン君。僕が取ろう」

 と、本郷はツィーランに手を差し出した。一番奥の席に座った彼からでは、テーブルの通路側に置かれたこの料理は遠い。身を乗り出して料理を取るなんて行儀の悪い事をさせるのは、先輩として忍びないのだ。

「ありがとうございます、本郷さん」
「ジャスパー、私もいいかな?」

 チーズを摘んでいたアレッサンドロが、自分の取り皿をそろそろとテーブルを這わせる様に彼の方に押し出した。

「喜んで。櫻子隊長とディクシー君もどうです?」
「あ、ありがとうございますっ」
「ありがとう、本郷君♪」

 笑って4人の皿を受け取ると、本郷は料理に添えられていたフォークとスプーンをトングの様に使って、肉と野菜をバランス良く取り分けた。
 相変わらず面倒見がいいな、と思いながら、チャンポはその様子を眺める。
 料理を盛った皿を4人に返すと、本郷は大皿に残った最後のチキンをつまみ上げた。

「チャンポ、」
「なに、本郷?」
「もう一つ、どうだい?」
「えっ?」

 聞き返す間に、本郷は彼女の取り皿にチキンを載せた。

「はい」
「いいの? アンタいらないの?」
「あぁ、僕はいいよ。君が食べたまえ」
「どうしたの? 鶏肉嫌いじゃないでしょ?」

 彼の好き嫌いはだいたい把握している。嫌いな食べ物は基本的に無し。ややヘルシー指向で、肉より魚の方が好き。だが、鶏肉も揚げ物も嫌いではないはずだ。先週の昼食時に彼が社食で鶏の唐揚げ定食を選んでいた事を、彼女はちゃんと覚えていた。
 勿論それらの情報は、周囲に探りを入れて仕入れたのではない。さりげなく様子を伺ううち、掴んでいったものだ。全ては恋するが故である。
 不思議そうな顔をするチャンポに、本郷は優しく笑いかけた。

「幹事としては、暗い顔で参加している人がいるのは悲しいから。君が元気になってくれて良かったよ」

 『幹事として』という言葉には引っ掛かるが、自分の事を気にかけてくれるのは純粋に嬉しい。
 その気持ちのままに、チャンポはにっこりと笑った。

「サンキュ、本郷。ありがたくいただくわね♪」

 もらったチキンに早速フォークを突き刺すと、フウと息を吹きかけてから、大きく口を開けて一口で頬張った。

「ん〜、おいしい♪」
「野菜も食べるかい?」
「ニンジンちょうだ〜い♪」
「了解」

 本郷がニンジンを2切れ、皿に盛る。チャンポはニコニコと笑いながら、その様子を見つめていた。
 あんなに何日もずっとバレンタインデーの事で悩んでいたのに、今は嘘みたいに笑っている。
 もちろん、どうでもよくなった訳ではない。
 だが美味しい料理と楽しい時間、そして彼の心遣い。この瞬間が幸せなので、今だけチョコレートの事は心の片隅に追いやったのだ。
 モスコミュールを飲んで少し酔っているとはいえ、自分は案外単純な人間だなと、チャンポはおかしくて笑った。
 笑いながら、ニンジンを冷ましてから頬張る。甘さを引き出されたニンジンが美味しくて、続けてもう1切れに取り掛かった。

「そう言えば姉さん」
「なぁに、チー坊?」

 ニンジンを飲み込むと、チャンポは上機嫌に訊き返す。
 ツィーランは身を乗り出し、彼女の様子を伺った。

「何で本郷さんが鶏肉嫌いじゃないって、知ってるの?」
「そっ、それは……」

 この前の社内メールに関する発言といい、最近の彼は鋭いツッコミが多い。

(最近のアンタって、ほんと生意気!)

 『生意気』という表現は正しくないが、以前は弟分の発言に、こうも冷や汗をかかされる事は無かったはずだ。
 慌ててチャンポは酔って鈍くなった頭を必死に働かせて、フォローの言葉を探した。

「せっ、先週の社食で唐揚げ定食食べてたじゃない。だから……っ、嫌いじゃないんだなって思っただけよ……」
「あら、よく見てるじゃない」
「隊長違いますっ! メニュー被ったらヤだから、さりげなくチェックしてたんです!」
「じゃあその時、僕が何食べてたか覚えてる?」
「えっ? え〜と……」

 必死に思い出そうとしている彼女の姿を、ツィーランと櫻子は楽しそうに眺めている。
 そして記憶力のテストか何かと勘違いしたのか、本郷とアレッサンドロも興味深そうに彼女を眺めた。
 唯一ディクシーだけは、焦るチャンポと楽しげなツィーランに挟まれた席で、一人オロオロと彼女の様子を伺っていた。

「ほら、僕のは覚えてないじゃん」
「おっ、覚えてるわよっ! え、え〜と……、アンタも……唐揚げ定食だったわよね、確か?」
「せ〜かぁい! 姉さん凄いや!」

 ツィーランは楽しそうに笑う。
 全く、何を考えているのだろう。その笑顔には裏があるのではないかと勘ぐってしまい、チャンポは睨み付けた。

「ほお、随分記憶力がいいね。私なんか一昨日の夕食のメニューも思い出せないのに。若いモンは違うね」

 しみじみとアレッサンドロが言う。

「アハハ、それ程でも……」

 チャンポは笑ってごまかした。
 チラリと、目の前に座る本郷の姿を盗み見ると、彼は目を細めてこちらを見ていた。

「全く、それだけ記憶力が良いならば、そろそろ捜査用データベースの使い方もマスターしてくれないか。僕の面倒も減る」
「うっさいわね、それとこれとは別なの」

 苦笑交じりの彼の言葉に、チャンポは口を尖らせた。
 しかし今の口調からして、彼女の気持ちには気づいていない様だ。恐らく自分の選んだメニューを彼女が覚えていたのは、単に記憶力がいいからだ程度にしか思っていないのだろう。
 これは彼が恋愛に関して鈍いからなのか。それとも、自分など眼中に無いが故に察していないのだろうか。考えていると虚しくなりそうだ。

(もうっ! チー坊、後でお仕置き!)

 先程の嬉しかった気持ちが、一気に吹き飛んでしまった。さらに極度の緊張と急激に頭を使った所為で、喉が渇いてきた。
 チャンポはグラスを掴むと、グラスに残っていたモスコミュールを煽る。しかし4分の1も残っていなかったので、あまり喉の渇きを潤す事は出来なかった。

「う〜……」

 氷だけになったグラスを睨みつける。
 そこへ、「失礼します」と、若い女性店員がテーブルの側に立った。

「ロングアイランド・アイスティーのお客様〜」
「あ、は〜い」

 ツィーランが手を上げると、店員はトレーからロンググラスを取り、彼の前の空いたコースターの上に置いた。
 クラッシュアイスと琥珀色のドリンクで満たされたそのグラスは、口のところにスライスしたレモンが飾られている。涼し気なスタイルは、2月のこの季節には少々不釣合な印象を受けた。

「アイスティー、でありますか?」
「ううん、カクテルだよ。ちょっとカクテルに挑戦してみようと思って」

 照れたように笑うと、ツィーランはコースター毎グラスを自分の方に引き寄せた。
 カクテルと聞いて、興味深そうに仲間達はグラスに視線を注いだ。

「へ〜、それもカクテルなんだ」
「あらヤだ、チー君大丈夫なの?」
「ヤダな隊長、僕だって少しくらいお酒飲めますよ」
「そうじゃなくてね、チー君……」

(アイスティーか……)

 チャンポは、ツィーランの手に握られたグラスをじっと見つめた。
 グラスに並々と注がれているアイスティー。カクテルらしいが、紅茶を使ったものならば恐らくサワー程度の低いアルコール度数だろう。この乾いた喉を潤すには丁度良さそうだ。それにこの乾きの原因は、ツィーランにあるのだし。
 チャンポは椅子から腰を浮かせると、引き寄せられる様にグラスに手を伸ばした。

「も〜らいっ♪」
「うわっ? 姉さん何するのっ?」

 グラスを奪い取られたツィーランが、驚いて声を上げる。

「ちょっとちょうだい、同じの頼むからいいでしょ。すいませ〜ん」

 チャンポは、空いた皿を回収する為にまだ席に残っていた店員に声をかけた。

「これと同じのもう一つください。え〜と、ロングなんとかアイスティー?」
「ロングアイランド・アイスティーですね?」
「そう、それそれっ」
「はい、かしこまりました」

 店員はにこやかに会釈をすると、皿を持って厨房へと向かった。

「チャンポ、行儀が悪いぞ。ツィーラン君に返したまえ」

 本郷が眉を潜めてチャンポを見る。

「お代わり頼んだんだから、いいでしょ。今すっごく喉がカラカラなの」

 と言うと、チャンポはグラスを口に近づけ、中身を煽った。
 爽やかな甘みが渇いた喉を潤す。アイスティーのはずなのだが、どことなくコーラの味がするのは気の所為だろうか。シャワシャワと口の中で弾ける、炭酸の粒子が心地良かった。
 喉の渇きと口当たりの良さに任せて、そのまま一気に半分ほど飲み干した。

「ふぅ……」

 グラスをテーブルに置く。
 その途端彼女は体がだるい様な、それでいてフワフワと軽くなった様な、奇妙な感覚に襲われた。

(あれ〜? なんかワタシ酔ってない?)

 紅茶ベースのカクテルだから、アルコール度数は低いはずだ。実際、アルコールはほとんど感じなかった。それなのにどうして酔っているのだろう。

「あ〜あ、一気に飲んじゃって。チャンポ大丈夫?」

 と櫻子が心配そうに尋ねる。

「あ〜、はい。なんか酔ってるみたいです…」

 普通に返事をしたつもりだが、何故か力が抜けてしまい、間の抜けた喋り方になってしまった。
 チャンポの様子に、櫻子は溜息をついた。

「全く、ゆっくり飲まなくちゃダメでしょ」
「だって喉渇いてたんですよ〜」

 おかしいと思いながらも、チャンポはグラスに手を伸ばした。まだ喉が渇いている様に感じたし、この爽やかな風味をもっと味わいたかった。

「ああもう、言ってる側から……」

 喉を鳴らして、残るカクテルを飲み干した。

「あぁ、おいしかった〜!」

 満足気に笑って、チャンポはグラスをテーブルに置く。
 心地良さに目を閉じると、意識がフェードアウトしているのを感じだ。

「ちゃっ、チャンポせんぱ〜いっ!!??」
「チャンポっ?」
「どうしたの姉さんっ!?」

 心配する仲間達の声が聞こえるが、どうにも目を開ける気にはなれない。
 そのままチャンポは、沈み落ちる様に深い眠りに着いた。


後編に続く


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