また、会いたい(ランボ+10)
「び、びえぇぇぇん!!名前〜!!」
暇だったから。そんな理由でツナ君の家の玄関を開けた。
任務でツナ君の護衛をしているのもあって、もちろん合鍵でちゃんと。
すると、すぐ目の前に飛び込んでくるのは牛柄。あ、ランボ君か。
リボーンさんに負けたのだろう。というか、無視されたのかな?
彼は格下は相手にしない主義だそうだから。昔、自分もそうだったな。
そのため同情と慈悲を込め頭を優しく撫でて抱き上げる。
「はい、はい。また、リボーンさん?」
「うっぐ、えっぐ・・・。」
コクコクと頷くランボ君にポケットからブドウ飴を取り出す。
すると、目を輝かせるランボ君。
可愛いなー…。
そんな事を思っているとこの家の住人であるツナが顔を出す。
「わっ!?名前、来てたのっ!?ランボ!!
ご、ごめんね!!」
「もう、いいよ。慣れてるんだから。」
「あはは…。」
困ったように笑うツナ。
その上に、ツナの頭の上に乗っているリボーンさん。
「俺は格下をあいてにしなかっただけだぞ、名前。」
「リボーンさん……。分かってますよ?私もそうされましたから。」
にっこりと日ごろの恨みと少々の殺気を込めた笑みを浮かべる。
「分かれば別にいいんだ。」
帽子を目深く被りその下でニヒルに笑う。あぁ、こういう人でしたね。
ハァと溜息をつく。
疲れてきたので、ランボを床に下ろす。
泣き止んだランボは手榴弾を手に持って遊んでいる。
「リボーン、ちねっ!!」
リボーンに向かう手榴弾は・・・、
その標的になった者の蹴りによってランボへと弾き返された。
……そして、爆発。
「が・ま・ん。」
泣きそうになりながらバズーカを取り出し自分へと当てた。
ピンク色の煙が去ると、
「いててて…。また、こちらに呼ばれてしまったようだ。」
指を顎に当てながら呟く10年後の姿をしたランボ。
「あ…。」
彼がこちらを向いた瞬間目があった。
「若き名前さん!…若きボンゴレもお久しぶりです。」
無邪気な笑顔を浮かべて、手の甲をとりキスをそこに落とす。
本当に15歳なのだろうか…?
時々、現れる彼からだだ漏れな色気にそう思う。
彼を見るだけで心臓の鼓動が早くなる。
「あ、あの名前さん?5分しかないので、抱きしめても構いませんか?」
「ランボ君・・・?」
いつもなら、すぐにリボーンさんに向かうのに…。
「ついさっきまで、名前さんとお昼寝をしていたんです。」
「は、い?…えっと、どうぞ?」
ツナの驚いた顔をみたくて承諾する。
「ら、ランボーっ!?名前も何言ってんのー!?」
ツナは目を丸くして驚いている。面白いなー。
「よかった・・・。」
ふわりと小さい子供の腕とは違う男の子の腕が自分を包むのが分かる。
彼から香る匂いはいつも心地がいい。
それから少し経って『ポン!』と音がすると、そこにいたのは・・・
私がよく買っているメーカーのブドウ飴を持った小さなランボ君がいた。
彼と私が会える時間は稀。だからこそ、貴重で大切に思える。
早く時間が経てばいいのに、そう思い始めた私が居る。
「・・・ふふっ。」
また、会えることを願います。
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